ヒューマンドラマ
映画『私というパズル』原題(Pieces of a Woman)をNetflixで視聴。 自宅出産のシーンに冒頭20分以上かけているのが特徴、大きなメッセージが込めらたというより、詩的な印象が強いヒューマンドラマだった。あらすじ解説のあと、感想を交えた考察をしていこう…
ジョージ・クルーニーが監督・主演を務めたNetflixオリジナル映画『ミッドナイト・スカイ』は、個人的に近年稀に観る超傑作だった。 ストーリーの完成度・演技力・深いメッセージやテーマ・極上の映像美が全部そろっていて、とっても見応えがあった。 あらす…
デヴィッド・リンチ監督作の映画『ストレイトストーリー』(英題:The Straight Story)を視聴。 数百キロ離れた兄の家に、時速8kmの芝刈り機で向かう老人のロードムービー。叙情的なシーンの数々が堪能できる名作だった。 この記事では、 あらすじネタバレ ど…
ジョニー・デップ主演の映画『グッバイ、リチャード』(原題:The Professor)を鑑賞。 ジョニデ演じる主人公・リチャードが余命半年と宣告されて、急にマリファナを吸い出してはじちゃう終活物語なんだけど、たくさんの発見があったので、感想をまじえながら…
映画『ノスタルジア』は、旧ソ連で「映像の詩人」と呼ばれたアンドレイ・タルコフスキー監督の傑作。 この記事では、本作のあらすじネタバレを紹介したあと、少し難解なこの映画のストーリーを徹底解説。 映画ノスタルジアに込められたメッセージや、タルコ…
映画『ダウン・バイ・ロー』(原題:Down by low)は、アメリカインディーズ映画の巨匠と呼ばれるジム・ジャームッシュ監督作品。 モノクロでゆるゆるな、オフビート・ロードムービーだ。 あらすじをネタバレありで解説したあとに、意味不明な印象も受ける本作…
ポール・トーマス・アンダーソン監督、ホアキン・フェニックス出演の『ザ・マスター』をU-NEXTで見た。 第二次世界大戦のPTSDに苦しむ主人公と、カルト宗教の教祖の親愛や友情を描いた映画で、人の距離感などが寄らず遠からずで、とても独創的な作品だった。…
ウォーキング・デッドのグレン(スティーヴン・ユァン)出てるじゃん!と思ってユーネクストで配信されていた『バーニング 劇場版』という映画を鑑賞。 村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を原作にした韓国映画なんだけど、人の影を描いた最高の映画だった。 こ…
『ジョジョ・ラビット』を視聴。冒頭はなかなか入り込めず、自分には合わないかと思ったが、中盤からグッと引き込まれた。 監督は『マイティ・ソー/バトルロワイヤル』を撮ったタイカ・ワイティティ。 良い意味で独特な感性の映画だと感じたので、『ジョジョ…
映画『グリーン・ブック』の評価がめちゃくちゃ高い理由を解説してみた。 あらすじネタバレ有りなので映画を見ていない人は注意してね。 (勘違いがあると困るので先に書いておきますが、黒人という言葉は厳密には差別用語ではありません。ご了承ください。) …
映画『コンテイジョン』を見た。 コロナで世界が大変なこのご時世、パンデミックを題材にしたこの映画を見ている人が増えているようだ(5/6現在U-NEXTの視聴ランキングで1位)。 『コンテイジョン』は、感染拡大を群像劇風で追っているので、ストーリーが少し…
トム・ハーディが車の中で電話するだけという、究極のワンシュチュエーション映画『オンザハイウェイその夜、86分』(原題:Locke)を視聴。 ざっくり説明するとトム・ハーディが車内から電話で、家や会社、病院に電話を繰り返しながら精神的に追い詰められて…
以前、MCUは映画じゃない発言をしたマーティン・スコセッシ監督が、遠藤周作の同名小説を映画化した『沈黙 -サイレンス-』。個人的な感想を言わせてもらえば、スコセッシ作品のなかでも最高の部類に入るものだった。 この映画にかけた費用は約56億円。しかし…
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』を観ると、フランクとカールの関係性に思わずジーンときてしまう。詐欺師とFBIという関係性でありながら、なぜこんな素晴らしい友情が生まれたのだろうか。今だったらこんな関係絶対ありえないだろうし、大問題になる…
映画『バッファロー’66』はオシャレなだけじゃなく、演技やストーリーも最高の話だった。 社会で生きにくく、心に問題のある男性と少女の恋という点では、「タクシードライバー」や「レオン」に通じるものがあるが、バッファロー’66の結末は、また全然違う形…
スタンリー・キューブリックは、作品の幅が広すぎる監督である。 2001年宇宙の旅はSF、時計仕掛けは社会派、シャイニングはホラーといったことからわかるように、ありとあらゆるジャンルを自分流にしてしまう稀有な存在である。 そしてなんとこの監督は、「…
ギレルモ・デル・トロ監督による、第90回アカデミー作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞の4冠を勝ち得た「シェイプ・オブ・ウォーター」。 アカデミー賞を取っているから良いとか悪いとかの談義は一旦置いて、個人的な感想を述べさせてもらえば、ストーリー、映…
ロバート・デ・ニーロとクリストファー・ウォーケンが出演している傑作ディアハンター(1978)! ディアハンターは、若者が青春を謳歌するシーンが長く、全体としても3時間と長い。戦争のシーンが少ないなど、色々型破りな部分が多いが、中でも注目するべきは…
映画『エンドレス・ポエトリー』を見た。 カルト作品で有名なアレハンドロ・ホドロフスキーによる2016年の自叙伝的作品で、同監督の『リアリティのダンス』の続編となっている。 今回は、青年アレハンドロ・ホドロフスキーが詩人に成長する物語が描かれてい…
つまらないという感想や意見も多い、タランティーノ監督映画『ワンスアポンアタイムインハリウッド』(原題:Once upon a time in hollywood)は、個人的には傑作だと思う。その理由を紹介していきたい。 シャロン事件が防げたなら、ハリウッドの黄金期が永遠…
オーソン・ウェルズの映画『市民ケーン(1941)』とても挑戦的でジャンルレスな映画だ。いわば社会派ファンタジーともいえるだろう。 新聞社を経営するケーンという男の物語なので、てっきり社会派のヒューマンドラマかと思っていたが、最後は、なんかファンタ…
ビリー・ワイルダー監督・脚本の名作「アパートの鍵貸します(the apartment)」について、時代考察や感想などを述べている。 どんな部分が素晴らしい映画なのか?今の時代と比べるとどうなのか?などについて語っていく。 アパートの鍵貸します/あらすじネタ…
デヴィッド・リンチ監督の映画『エレファントマン』を観賞。 この記事ではエレファントマンで伝えられた表層的な複数のテーマを解説すると共に、リンチ監督が何を言いたかったかさらに突っ込んでエレファントマンを深掘りしてみる。 分かりやすい面も、深い…
アリー/ スター誕生(A Star Is Born)を観た。 日本のみならず、本国アメリカでも好評価が多い作品だが、個人的には満足度が低く、映画としてかなり微妙だと感じた。小綺麗にまとまり、人を感動させる大事な要素が抜け落ちていた印象だ。 僕がそう思った理由…
デイミアン・チャゼルの最新映画『ファーストマン』を観賞してみた。 デイミアン・チャゼル監督の今までの作品である、色彩あざやかでオシャレな『ラ・ラ・ランド』や、人間の衝突を過激に描いた問題作『セッション』など、派手な印象を期待してみると、肩透…
ロッキーシリーズのスピンオフ作品である、『クリード2炎の宿敵』を観賞。 ロッキーシリーズには個人的な思い入れも強く、「つまらなかったらどうしよう…」といういらぬ不安がよぎってしまうのだが、クリード2の完成度は並並ならぬほど高く、期待を上回る感…
ツインピークスThe Return(2017)::リミテッド・イベント・シリーズの全18話を観賞終了! いやはや、ツイン・ピークスファンやデヴィッド・リンチファンは絶対観るべき超傑作となっていた! 前作からストーリー設定や登場人物は引き続いているが、もう25年も…
25年ぶりの新シーズン!ツイン・ピークスthe Return:リミテッドイベントシリーズは、デヴィッドリンチ監督が全編監督を務めており、それだけに集大成といえる最高の作品だった。 そして、設定がまあぶっ飛んでいた!(それが良さなんだけど) 常人では決して…
デヴィッド・リンチ監督によって、2017年にツインピークスの25年ぶりの続編「Twin Peaks The Return」が開始され、僕の感想としては想像を上回る楽しさだったわけだが、前作以上に謎は多く、解釈に困った人も多いだろう。 ここでは、細かい設定を追求するの…
バードマンはワンカットの撮影で出演者の心理や裏側をシニカルに描いた超傑作で非常に楽しめた! マイケル・キートンのバットマンを小さい頃VHSで何回も観ていたので、この映画は現実にしか見えなかった。芸術、名声で悩む役者にとっては真実の物語なのかも…