Netflixドラマ『Lupin/ルパン』を鑑賞。
映画『最強の二人』で知られるオマール・シーが主演のクライムサスペンスで、臨場感・没入感があり、鮮やかな手法で盗みや謎を解き明かす過程が爽快。
各話のあらすじネタバレと感想・考察・評価をまとめて見ました。
展開が爽やかでクール!人種差別をトリックにするスマートさが見どころ!
シーズン1第1話
1995年。息子・アサンとセネガルから移住してきた男性ババカール・ディオプは、大富豪ペレグリニ家の運転手を務めていた。しかし、マリー・アントワネットの王妃の首飾りという宝物をその家から盗んだとして、逮捕されて自殺してしまう。
25年の時が過ぎ、盗まれた王妃の首飾りが発見されたとニュースが流れる。
父からもらった怪盗ルパンの本に強い影響を受けていたアサン・ディオプ(オマール・シー)は、ルーブル美術館の清掃員になりすまして、オークションが行われる会場の下調べをすませる。そして3人のゴロツキを言葉巧みに騙して、盗もうと持ちかけた。
ついにオークションが開始され、アサンは富豪ポール・セルニーヌになりすまして首飾りを高額落札。奥の部屋で首飾りを眺めているところを警備員になりすましたゴロツキたちに襲わせ、首飾りを持たせて逃げさせた。ゴロツキたちはアサンを裏切るつもりだったが、結局捕まる。
首飾りが偽物だと知った捜査官のゲディラは、PAUL JERNINE(ポール・セルニーヌ)がARSENE LUPIN(アルセーヌ・ルパン)のアナグラムだと知って驚いた。
アサンは騒動の際に美術館のゴミ箱に隠した本物の首飾りを、清掃員として回収。
久しぶりにあった息子にルパンの本を渡す。
1話の感想・考察
この手の作品は盗み方がイマイチだとシラケるが、『Lupin/ルパン』はその点が鮮やかだった。協力させたゴロツキを完全に騙して、手のひらで転がしていた感じがかっこいい。2020年に公開されたスパイアクション『アレックス・ライダー』と比較しても、こちらの方が頭も使うし面白い。
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本ページの情報は2021年1月21日時点のものです。
シーズン1第2話
アサンは親友でアシスタントのベンジャマンに、王妃の首飾りに分解された形跡がないと聞かされ、盗まれたこと事態がペレグリニの嘘で父は無実だったと考える。
ペレグリニ家の娘・ジュリエットに会ってその事実を話して警察が来たところで逃げる。
父の手紙(罪の告白文)にあるワード、come(犯す) biblioteques(図書館)がスペルミスしていることから、アサンは刑務所にコメという男性が手掛かりになると考えた。コメが寝たきりらしく面会はできない。新人の囚人に面会に来たとみせかけ、看守の交代時間にすり替わって刑務所に潜入する。
わざと傷を負って、コメが寝ている医務室に潜入。彼は、アサンの父・ババカールから本を譲り受けたという。アサンがその本を読むと、いくつかの単語に飲料のシミがついていて繋ぎ合わせると、「私は無実だ。罠にかけたのはアンヌ・ペレグリニ」という文章になった。
アサンが首吊り状態で発見されて救急搬送される。しかし、実は薬を飲んだ後、バスケの網で縄の負荷を軽減していたのだった。アサンは搬送中に車両から逃げ出す。
ペレグリニの屋敷に侵入しアンヌに真実を問うと、彼女がアサンが小さい頃に匿名で支援し続けてくれていたことが発覚。デュモン捜査官と相談し、刑期を短くしてくれると交渉して、父ババカールに自白署名をさせたということだった。
2話の感想・考察
刑務所に侵入するところなど臨場感があって素晴らしい。部屋に置かれているものなど、細部にこだわっているからだろう。
シーズン1第3話
アサンは警察署にIT課として忍び込み、デュモン警視を拉致。別の部屋からマイクで、ディオプに罪をなすりつけた件を話せというが、彼は答えないので解放した。
ロジエ警部は、携帯のおとりで他の場所に救助へ行ってしまい憤慨。デュモンは警察署内の一室にいたが、もう犯人の姿はない。
ゲディラ警部は、デュモンが25年前にディオプの担当だったと調べをつける。
デュモンは25年前にペレグリニが犯人だと知っていたが、家族に危険を及ぼすと言われて脅され、アンヌを使って供述書を書かせたことを回想していた。ペレグリニに電話すると、家のシルセ(A.I.家電)が勝手に喋り出し、アサンに傍受されていたと知る。
3話の感想・考察
ペレグリニの妻アンヌも悪くなく、デュモンも脅されて仕方なくやっていたようだ。もうペレグリニを叩けばいいような気もするが、アサンは社会的に制裁を加えたいのだろう。どんな方法を取るのかが楽しみ。
余談だけどデュモン警視の境遇は、『愛の不時着』で、チョルガン少佐に家族をだしに脅されるマンボクそっくりだ。
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シーズン1第4話
アサンが操縦するドローンがペレグリニ家に潜入し、書類の写真を写す。機体は警備員に捕まるが、中には「逃げられない」とメッセージを入れていた。
アサンはデュモンに会い、かつてペレグリニの不正を暴こうとして権力に潰されたファビエンヌ・ベリオが、有力な情報を持っていると聞かされる。
ファビエンヌに会ったあと、アサンは彼女が勤めていたロブジェクターという会社に侵入し、ビデオを入手。ペレグリニがフランス大使館を爆破した武器商人と話している映像を見る。
ファビエンヌはテロ事件がペレグリニの取引不備で起こったと語る。
アサンはTwitterでその情報を流し、ファビエンヌは記者魂を取り戻して取材を進める。アサンは変装してTV番組に出演し映像全編を公表しようとするが、局がペレグリニに買収されビデオが改ざんされており失敗。
ファビエンヌはペレグリニの手下の黒人男性によって、首吊り自殺に見せかけて殺されていた。
4話の感想・考察
あらさがしをするようだが、Twitterでビデオを全編公開すれば済んだ話では?Youtubeでもいいし。
カメラ搭載ドローンの臨場感が素晴らしかった。
フランスは建物やインテリア、街自体がおしゃれなので見ていて飽きないと思った。
シーズン1第5話
息子・ラウールの誕生日、アサンはペレグリニの手下の黒人に追われ、どうにかまいて息子とその母親クレール(別れている)と一緒に、アルセーヌ・ルパンの聖地・エトルタ(ルパンの原作者モーリス・ルブランが住んでいた家がある)へ列車で向かう。
追ってきた黒人の手下を見つけたアサンは彼を物置に閉じ込めるが、出てきた相手に銃で脅された。こっそりメールでロジエ警部に連絡して、手下が着ているコートの色を教え、首飾りのダイヤを忍ばせる。
駅では警察が待ち構えていて、ペレグリニの手下をルパンだと思って連行した。しかしペレグリニの息のかかったデュモン警視が目撃証言と違うとあっさり釈放してしまう。
アサンはエトルタで息子・ラウールを見失い、そこでゲディラ捜査官と出くわしてしまう。
一方、ペレグリニの手下はラウールを捕まえていた。
5話の感想・考察
ペレグリニの手下の黒人暗殺者は、1995年にアサンの父・ババカールの刑務所にいたのと同じ人物。
おそらく彼が、ババカールをジャーナリストのファビエンヌと同じように首吊りに見せかけて殺したのだろう。
第5話で思ったのは、ペレグリニの手下が捕まって釈放され、またフランス北部のエトルタに戻ってくるまで時間が早くない?ということ。
現地で釈放は流石にないよね?
それとも、アサンたちはエトルタに何時間もいたのか?そうは見えないけど…。
『Lupin/ルパン』解説・考察・評価のまとめ!
ドラマ『Lupin/ルパン』の個人的な評価は85点くらいで、かなり面白かった。
何が素晴らしいかというと、
先に敵に1本取らせて視聴者まで騙している点だ。
小難しい方法じゃなくわかりやすくて爽快で、カタルシスを得られる。
あとは全体的に、フランスの古き良き街並みや、ボロいアパートなど見応えがある。
「黒人はみんな同じに見られる」という差別反対のメッセージもあり、アサンはそれを利用してペルグリニの部下の黒人男性を自分に見立てて逮捕させるなど、トリックのネタにしているのが興味深い。
黄色人種もそうだけど、外見的にはみんな同じに見えてしまう差別の実態をスマートに表現している。
『Lupin/ルパン』はNetflixでシーズン2の配信も決まっているので楽しみ!