NETFLIX独占配信の韓国SF映画『スペース・スウィーパーズ』は、映像が迫力満点で期待以上に楽しめた。
あらすじを完全ネタバレ解説して、感想や良かった点・ダメな点を考察していこうと思う。
『スペース・スウィーパーズ』海外レビューサイト点数と個人の評価
- Rotten Tomatoes 批評家54% 一般の支持83%
- IMDb 6.6/10
- 当サイトCineMag管理人の評価 83点/100
韓国版『スターウォーズ』、もしくは『ガーディアンズオブギャラクシー』といえる出来栄え!SF好きは楽しめるだろう。
『スペース・スウィーパーズ』感想と評価!韓国版スターウォーズ
感想をひとことで言うと、対人アクション以外はほぼスターウォーズ!
宇宙船やコロニーなど造形はSWっぽい。
メンバーが全員金に汚い不真面目キャラで、ガーディアンズオブギャラクシーの要素も足されてる感じる。
最後の宇宙船での戦闘シーンは、まんまスターウォーズを見ている感覚だった。違いはライトセイバーの戦いがないくらいじゃないかな。
ただ、ビジュアルの完成度はとても高く、ストーリーはシンプルだったものの最後に「実は水爆を運んでたぜっ」っていうどんでん返しもあったし、まあまあ楽しめた。
評価は83点くらいかな。
良かった点/勝利号のメンバーが個性的
『スペース・スウィーパーズ』は、登場キャラが素晴らしかった。
主人公・テホ(俳優ソン・ジュンギは、Netflixドラマ『ヴィンチェンツォ』にも主演)は、優秀なパイロットで、兵士(UTSの兵士・スペースガード)。
紅一点のチャン船長は兵器開発のスペシャリストで、革命家。
パクは元麻薬密売マフィアのボス。
バブズは心は女性の戦闘アンドロイド。
と、各メンバーのキャラクターが個性的でキャッチー。
テホが過去に不法移民の虐殺任務についていて、そこで拾ったスニを娘として育てていたなど、キャラの背景もしっかり描かれていて感動できる。
これはシリーズ展開いけるのでは?続編もありそうだ!
ダメな点/執着しすぎなヴィラン・サリヴァン
『スペース・スウィーパーズ』で唯一ダメだった点は、本作のヴィランUTS経営者・サリヴァンの行動。キャラ的にはサイコパスっぽくて悪くない。
ただ、因縁があるとはいえ「ファクトリーが爆発して地球が滅亡する様子を見せてやるぜ!」という理由だけで勝利号のメンバーをすぐに殺さなかったり、火星の開発に関わった科学者たちを全員殺したり、最後は自分で勝利号を追ったりなど、頭が悪そうな行動が目立った。
シリーズ次作があるなら、もっとまともなヴィランが必要だろう。
『スペース・スウィーパーズ』あらすじ完全ネタバレ解説
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水爆少女ドロシーを保護!
西暦2029年、地球は砂漠化で荒れ果て、一部の富裕層は宇宙開発企業UTSが建設したスペースコロニーに住んでいた。そこの住人以外は非UTS市民と差別され、劣悪な環境で生活している。
宇宙船・勝利号のパイロットとして、宇宙のゴミを回収するキム・テホ。彼は、拾って実の娘として育てていた不法移民の子、スニの死体を探すために金を集めていた。
ある日、テホは少女・ドロシーを保護する。ニュースを見ると、ドロシーは水爆兵器らしく、勝利号のメンバー、チャン船長、パク、戦闘アンドロイドのバブズはパニックになる。
テホは彼女の父親カン・ヒョヌに匿名で通信し、200万ドルで引き渡すと交渉に成功。しかし現場のクラブでUTSの兵士の妨害にあい、引き渡しは失敗してしまう。
サリヴァンの計画とは?
ドロシーの韓国名はコンニム。メンバーは次第に無邪気な彼女を愛らしく感じるようになった。
ブラックフォックスという活動組織がコンニムを狙ってテホやパクと戦闘になる。しかし彼らはUTSの創立者ジェイムズ・サリヴァンがコンニムを殺そうとしているのを阻止したいだけだった。コンニムは水爆兵器ではないらしい。
彼女は重病だったがナノマシンを注射したことで完治し、ナノマシンを操って火星を自然豊かな星に変えたようだ。サリヴァンはそのテクノロジーをUTSで独占するために、関わった全員を殺すつもりらしい。コンニムは体内のナノマシンの影響で簡単には死なないため、ゴミ回収ファクトリーに仕掛けた水爆で殺し、さらにファクトリーを地球に墜落させ滅亡させる計画だという。
勝利号メンバーの決意
勝利号のメンバーは指定場所でコンニムを父のカン博士に引き渡すが、サリヴァンと兵士がやってきて、博士とブラックフォックスのメンバーを射殺。400万ドルをテホの前に投げ、去っていった。
テホは船を降りその金で娘を探そうとするが、船に戻ってコンニムを救うことを決意。猛スピードで船を発進させると、ドローンやミサイルが飛んでくるがが、チャン船長やバブズが撃墜していく。
ファクトリーの中心部に到着するが、水爆を解除できそうにない。爆発しても5000キロ離れれば、コンニムの体内のナノマシンに影響はないということで、メンバーは急いで船を発進させようとする。しかしUTSの筆頭戦士・カミラが乗り込んでくる。パクが彼女の腕を切り、宇宙に放り出した。
水爆爆発!勝利号は消滅か?
勝利号は追っ手を撃墜しながら猛スピードで飛ぶが、船に乗ったサリヴァンに追いつかれる。実は船が運んでいたのは水爆の方で、コンニムはファクトリー近くで保護してもらっていた。水爆が爆発し、サリヴァンは死亡。
勝利号も爆発したかと思われたが、コンニムが操っていたナノマシンで守られて帰還した。
その後、勝利号のメンバーとコンニムは家族になる。
テホはコンニムの力で娘・スニの死体を発見して涙。バブズはボディに皮膚移植をしてお姉さんになっていた。
映画『スペース・スウィーパーズ』完!
『スペース・スウィーパーズ』の結論
『スペース・スウィーパーズ』は映像よし、アクションよし、ストーリまあまあのSF佳作だった。
韓流ブームが再来しているが、本作のような完成度の高いSFまで提供してくれるとなると韓国映画の勢いはまだまだ続くだろう。
Netflixによって制作も国をまたいだりと柔軟になってきているので、アジアだけでなく世界のクリエイターが集まって、どんどん面白い映画を撮ってほしい。
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