デンゼル・ワシントン主演のイコライザー2は、若い世代の僕が観ても、アクション・ヒューマンドラマとして普通に楽しめたが、それ以上に、世の中のジジイたちにズバッと突き刺さるコンテンツだったと思う。
この記事では、イコライザー2が世の中のジジイたちが抱える問題を、スカッと爽快に解決する映画になっていた!というひねくれた前提に立って考察していく!
※ジジイは蔑称ではありません ※ネタバレありです
- 映画『イコライザー2』が無料で観られる動画サイト
- 映画イコライザー2ネタバレ考察/老人向けコンテンツ!?
- 『イコライザー2』意味解説/ジジイ問題の落としどころ考察
- 『イコライザー2』はヒロイン不在がなんか新鮮
- 映画イコライザー2の結論まとめ
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映画イコライザー2ネタバレ考察/老人向けコンテンツ!?
イコライザー2は、典型的なジジイのためのコンテンツだといえるだろう。
主人公マッコール(デンゼル・ワシントン)はもちろんジジイ。友人のスーザン(メリッサ・レオ)も、CIAもババア。
敵のヨーク(GOTのオベリン役で有名なペドロ・パスカル)は、マッコールより一回り若いオヤジ。
そんなイコライザー2には、世のジジイたちが解決しなければならない問題がドドンと並べられている。
ジジイ世代に共通する問題点はこんな感じ。
- 妻が死んで一人でアパート暮らし
- 友達がいない
- タクシー運転手のマッコール→高齢でも働かなきゃ
- 老人ホームのサム(タクシーの客)→老人を世話する老人
- 若い世代を叱りたい
- 仕事に対する未練
これらが、イコライザー2という映画の中では、妻が死んでアパート暮らしで寂しい!という問題以外全て解決する!
『イコライザー2』意味解説/ジジイ問題の落としどころ考察
ジジイ世代共通の問題点を一つ一つみていき、イコライザー2の中でどのように解決されているか考えてみよう!
つまり、ジジイの願望がどのように叶えられているか?回答を出してみる。
友達がいない問題
マッコールは本ばかり読んでいて、明るいタイプのジジイではないので、特定の友達はいない(世の中にもそんなジジイは多いはず・・・)
しかし、イコライザー2では、
- 近所のおばさんが家庭菜園の野菜を分けてくれる
- タクシーの顧客がプライベートなことをベラベラ喋ってくれる
- 近所のガキ(マイルズ)が慕ってくれる
- 旧友(スーザン)が訪ねてきてくれる
などのシーンでしっかり人との繋がりが描かれている。マッコールに感情移入したジジイたちは、これらのシーンでさびしさを紛らわせることができただろう。
高齢でも働かなきゃ問題
この点は、解決というより、マッコールがタクシーの乗客との会話を楽しんでおり、好きでタクシー運転手をやっているんだ!という感じに仕上げている。つまり視聴者は、高齢でも働かなきゃいけないけど、やりがいがあればいいよね!と説得させられているのだ。
老人を世話する老人問題
老人サムの姉を探しているという問題を聞き出し、旧友スーザンを使ってその姉を見つけ出してマウントをとる。自分より年上のジジイからは、圧倒的に崇められる存在になることで、喧嘩などが起きることもなくなる!
このように、イコライザー2では非現実的な方法で、老老問題の解決法を示しているのだ。
デンゼルワシントンが若い世代を叱りたい問題
今の若いもんはなっちゃいない!ジジイならそんな感情に駆られることもあるだろう。できれば考え方が幼稚な若い世代を叱ってやりたい!そんな願望を叶えてくれるのが、イコライザー2の醍醐味でもある。
絵を描く才能のあるマイルズ(映画『ムーンライト』などの俳優アシュトン・サンダース)に、誰かがやらなければならないなら自分がやるべきだ!と説き、学校に行けと叱り、ギャングをボコボコにし悪い繋がりは断て!と叱る。そして、マイルスに慕われる。
思う存分叱り、最終的になつかれる。ジジイからすれば、夢のような状況ではないか?
ちなみにデンゼルワシントンの実の息子ジョン・デヴィッド・ワシントンはノーラン監督のTENETに出演して話題に。
デンゼル・ワシントンは息子にとってどんな父親なのか少し気になる。
仕事に対する未練
そこそこの企業で、キャリアもあり、後輩たちから尊敬を集めていた。そんなビジネスマンも、引退すればただのジジイである。プライドが高い彼らが、尊敬の眼差しのまったくない生活に嫌気がさしているだろう。このように、仕事に未練を持っているジジイは多い。
そんな感情を満たすために、イコライザー2では敵を元同僚で後輩(CIA)、現在もバリバリ仕事をしている奴らに設定している。
「俺は、今でもお前らより仕事ができるもん!」そう言わんばかりに、ハリーケーンで荒れる港町で、4人の元同僚をぶっ殺したマッコール!
俺たちもまだまだやれる!世の中のジジイたちが歓喜した瞬間である!
『イコライザー2』はヒロイン不在がなんか新鮮
前作のイコライザー1は、マッコールジジイが女の子を助けるという、ジジイの少女に対する憧れを満たすためのコンテンツだったが、今回のイコライザー2では、マイルズという高校生を更生させるストーリーになっている。
イコライザー2で面白いのが、若い女性が一人も出てこないところである。
世の中のジジイも、若い女性に話し相手になってもらうというのが、現実離れしすぎていると、いいかげん気づき始めた。それならばせめて、若い男性との交流をしてみよう!というのがイコライザー2のテーマなのかもしれない。こう考えると、イコライザー2は現実的な要素も加味した親切な映画なのかもしれない。
イコライザー3も製作予定なので、次はきっと、ジジイとオヤジの交流が描かれるだろう。
映画イコライザー2の結論まとめ
イコライザー2はジジイの願望を満たすための映画だ。ジジイの問題点を画面上で解決するためのコンテンツだ!
若い女性とは交流できないから、若い男性と交流する話だ!そういう説明をしたが、納得していただけただろうか?
ここでアナタはこう思うかもしれない、「ジジイをバカにしすぎではないか!」
答えはNO
僕はひと言もジジイコンテンツがダメだ!とは言っていない。
ジジイのための映画も、ババアのための映画も必要なのだ。しかし、他の世代の人間も楽しめるという条件付きで!
イコライザー2はその点、成功していると言ってよいだろう!