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「ヒッチコック&トリュフォー」ドキュメンタリーから学ぶ映像表現の基本や神技!ネタバレ有り

「ヒッチコック/トリュフォー」というドキュメンタリー映画ををご存知だろうか?

フランスの有名監督トリュフォーがヒッチコックにインタビューして作り上げた映画の表現技法をまとめた「ヒッチコック/トリュフォー」という分厚い本があるのだが、その本にあるヒッチコックのフレームワークや映画に対する考え方について、デヴィッド・フィンチャーやマーティン・スコセッシなどの現在の一流監督の意見を集めたのがこの作品。

特にヒッチコックの映像表現技術について学ぶことができたので、書き留めておく。

撮影中、演技ではなくスクリーンを見ている

作中で語られていたこの事実に驚いた!監督って普通、俳優の演技をそのまま観て「ハイ、カット〜」とか言うものかと思ってたら、ヒッチコックは撮影中もカメラに映った映像を見ているらしい。

これが「完璧なフレームワーク!」と言われる大きな要因だろう。初からカメラ越しで演技を見るという観客と同じ目線に立つことが心を鷲掴みにするようなシーンを作り出す秘訣なのだ!

「めまい」や「裏窓」など、ヒッチコック監督の作品を観ていると思わず画面に吸い込まれるようだが、彼ならではのこんな工夫があったのだと納得できる!

サイレントで楽しめるか?

ヒッチコックが監督として活動を開始したのは1920年代。当時の主流はサイレント(無音)映画で、彼はサイレント映画の字幕デザイン→美術担当→23歳の若さで監督としてデビューした。

そのため根底はサイレント映画にあり、音無しでも観客が楽しめるかどうか?という完成度についての判断基準を生涯持っていたようだ。

彼の作品はセリフがないシーンでも、これでもかというくらい鋭利に、登場人物の心情を描くことに成功している。

それは、まず音がない状態で観客が共感できるか?気持ちが伝わるか?ということを第一に考えていた結果だったのだ。

映像+音で感情移入させる技法が主流になっている昨今だが、音が無くても楽しめるかどうかと言うのは、非常に理にかなったアプローチといえるだろう。

作品に共通するテーマは罪の転移

サスペンスの帝王と言われるヒッチコックだが、様々な作品を観てみると共通するテーマがあるという。

それは”罪の転移”だ。簡単に言うと、冤罪の主人公と真犯人がいるという構成だ(他のパターンもあるが)。

ヒッチコックは人は罪深いと考えていたようで、人の罪と心情を描くことに焦点を当て映画を作っていたのだ。

稀代のアイデアマン

デヴィッド・フィンチャーやマーティン・スコセッシなど多くの有名監督が作中で語ったのは、「ヒッチコックはアイデアがものすごい」というものだ。

登場人物の視点の変化、心情の変化、物事の経緯、それらをどういった構図で撮るか?というアイデアの豊富さがずば抜けているのだという。

急に視点が俯瞰(離れて上から見る感じ)になったり、円を描くようなカメラワークで登場人物に迫る恐怖を描いたりと、彼が広めた撮影アイデアは現在も、様々な制作者に影響を与え続けている。

サイコのワンシーン

ミルクに電球!?

ここで一つ、ヒッチコックが考えたびっくり仰天するアイデアを紹介する。白黒フィルム時代にヒッチコックがミルクの白さを際立たせたいと思って考えついたアイデアが、ミルクに豆電球を入れて光らせるというもの!

確かに光によってミルクの白さは際立つだろうが、普通思いつくか?そして思いついても実行するか?この辺が常人の発想と違う。

常識にばかり捉われていたらまずこんなアイデアは出てこないだろう。ヒッチコックはワンシーンワンシーン何か新しい技法を発明する意気込みで作っていたのだろう。

めまいのワンシーン

最後に

ヒッチコックが活躍した1940〜1970年代。その頃に比べて映画はより優れたものになったか?

僕がその質問に答えることはできないが、これだけは言える。映画の完成度とメカニズムの進歩は無関係だ。

CGや3D技術により、ヒッチコックの時代と比べると映像で表現可能な事は格段に増えたと言っていい。

しかし、映画の醍醐味はスクリーンに映し出された登場人物の”心”を観ることであり、それは人が人である以上変わらないだろう。

ヒッチコック監督

つまるところ、人物の潜在意識までカメラで捉えることができるだろうか?そして、それをヒッチコックよりうまくできるだろうか?

求められる技術は昔と1ミリも変わらないのだ!

【Netflixデメリット酷評!】品揃え悪すぎ?シリーズモノや昔の作品が皆無!映画好きには不要のVOD?

Netflixの利用者としてマジでよお、許せないことがいくつかあるんだよお

コレから説明するので、Netflixに加入予定のある人は公開前に必ず知っておいて欲しい。

映画のシリーズモノが全部揃ってない

『バック・トゥ・ザ・フューチャーpart1』はある、しかし続編の2・3はない。

インドの大ヒット映画「バーフバリ」はなぜかシリーズの2作目しかない!ふざけるなっ!

「まだ1作目を見てない人はどうすればいいんだ!」嫁に聞かれないように心で叫んだあと、僕はGEOに向かって歩き、バーフバリの1作目を借りてきた。

怒っているオレンジの服の男性

頼むからシリーズモノを入れるなら全部揃えて入れて欲しい。

Netflixには昔の作品・マニアック作が皆無

時を超えた名作が観たい!そうだ!ヒッチコックの映画をたくさん制覇しよう!意気揚々と検索した結果、超有名作「サイコ」しかねえ。ヒッチコックを舐めてやしないか?

Netflixは昔の作品も品揃えが非常に悪く、「第三の男」など超有名作もない。いろんな年代の素敵な映画を楽しみたいと思っていたのにガッカリだ。

マシンガンを放つ猫

なぜこんな不都合が起こるのか?

結局映画好きが、続編があるシリーズ映画、マニアックな映画、昔の映画を観たいと思ったら、Netflixはその要求に笑顔で答えてはくれない。せいぜい要求の20%くらいが関の山だ。

では、なぜこれらの不都合が起こるのか!?

おそらく作品ごとに映画会社から権利を買って、Netflixで一定期間放映するというシステムだからこういうことが起こるのだろう。

つまり、大多数の人が確実に観る作品しか置かない・置けないのである。マニアックな作品はみんなが見ないのでコスパが悪いと切り捨てられる。

no noと言う猫

ちなみにオリジナル映画も当たりハズれあり、最近みたサンドラ・ブロック主演の「Birdbox(バードボックス)」が予想以上に面白くなかった…。

Netflix不都合な真実まとめ

Netflixが嫌いなわけじゃないが、俺たちが提供するコンテンツを観ておけ!という高飛車なイメージで時々腹が立つので、

  1. シリーズモノが揃ってない
  2. ちょっとマニアックな映画は無い
  3. 昔の映画もない

という不都合な真実を伝えてみた。

もちろん、「観たいオリジナルドラマがNetflixにある」という人には適しているかもしれないが、

それ以外の人で、これからNetflixに加入しようと考えている人はぜひ参考にして欲しい。

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映画『アベンジャーズ・エンドゲーム』タイムトラベルをネタバレ考察・解説!この世界がパラレルワールドなら?!

アベンジャーズエンドゲームのサノス

アベンジャーズエンドゲームをもうご覧になっただろうか!?僕は公開初日4/26の9:50初上映を観てきた!最高だった!シリーズ過去最高という意見は譲れない!

そこで多くのポイントを、アベンジャーズエンドゲームあらすじ考察の記事に書き留めておいたわけだが、

タイムトラベルについて、多くの人が勘違いしているので、ちょっと論理的にまとめ直してみた。

この記事では主に、

老キャプテンアメリカがずっと見守っていたという結末にするために

  1. 別の世界軸(パラレルワールド)ができる条件
  2. パラレルワールドが出来ない矛盾
  3. 過去が未来に影響を与えないという矛盾

について追求している!反論などがあればぜひコメントも欲しい!

ではさっそく、パラレルワールドができる条件から考えてみよう!

エンドゲームのタイムトラベルをネタバレ考察

エンドゲームではアントマンが2023年にタイムスリップして、それをヒントにトニースタークが量子論を解いてGPSに機能を搭載したわけだが、作中では多くを語らなかったので、疑問が湧いてくると思う。

それでは引っかかる点が多かった今回のアベンジャーズ エンドゲームで使われたタイムトラベルの条件などを解説していく。

必要なのはピム粒子

タイムトラベルに必要なのはピム粒子。ピム粒子とはアントマンに出てくるピム博士が発見したもので、物体縮小を可能にする物質。極限まで縮小された粒子の世界は時間の流れが違う!ということを利用してタイムトラベルするのだ!

とはいえ、粒子の世界の時間軸や流れがどうなっているかの説明は劇中ではされていない。これ以上は物理の話になっちゃうと製作陣が判断して入れなかったのだろ。

ちなみに、革命的な映画テネットで逆行タイムトラベルに必要なのはエントロピーの減少

いろんな映画のタイムトラベルを比較してみると面白い!

スタークが発明したGPSの2つの機能

トニースタークはタイムトラベルを実現するべくGPSを作ったが、これには大きく2つの機能があると考えられる。

1つは、タイムトラベルする時間と場所を指定するという機能!

2つ目が大事で、どの時間軸上に行くか指定する機能もあると思われる。

なぜなら、過去のサノスは違う時間軸(パラレルワールド)にいて、そこからインフィニティーウォーが起こったこの世界に来れたと考えるのが自然だからだ。

(なんかややこしくなってきた、、、)

サノスは未来のネビュラを捉え、自分が殺される映像を見て「全宇宙の知的生命を殺し、インフィニティーストーンで新しい世界を作った方がイイ!」という結論に至ったと話していた。

その時間軸上で考えるとインフィニティーウォーは起こらないはずである。

しかし、実際にこの世界ではインフィニティーウォーの指パッチンで全人類が消えたことは帳消しになっていないので、サノスが未来の自分を見た時点で別の時間軸(パラレルワールド)が発生したことになるのだ。

過去を変えても現在は変わらない(流れが分岐)

ハルクことバナーが「過去を変えても未来は変わらない!」と発言していた。つまり、過去を変えた場合、その時点で、この世界に繋がっている過去とは別の流れができてしまうということ。

その設定を逆手に取れば、過去で赤ちゃんのサノスをボコボコにする(ウォーマシン談)ということがこの世界にとっては意味をなさなくなるので、

インフィニティーストーンを過去から借りるだけ、ストーンが存在しない不幸な世界が出来ないように後で返す!というストーリーが非常に説得力を持つことになる!!

エンシェント・ワンの発言がややこしい!

エンシェント・ワン(ニューヨークにいたストレンジの師匠の女性)はバナーに向かって「インフィニティストーンを持ち出すと、時間の流れがおかしくなり世界線が分裂する」と仰っている。

この発言では、過去で何らか違うアクションを起こしたら違う世界ができるよ!というバナーの考えと同じ意味なのか?

もしくは、世界線が分裂するのはインフィニティーストーンが無くなったとき限定なのか?

その辺がハッキリしない。。もしも時間軸が分裂するのがインフィニティーストーンが無くなったとき限定であれば、キャプテンアメリカは過去に戻って今の時代までどっかに隠れていたという説も正しくなる。

老いたキャプテンアメリカは見守っていた?

エンドゲームのラスト、ファルコンたちの側にいきなり老いたキャプテンアメリカが現れた。

インフィニティーストーンの返却のためタイムバックしたキャプテンアメリカは、過去に留まり、アイアンマン1からヒーローたちの活躍をずっと見守ってきたというのが一番ロマンチックで素晴らしいラストの解釈だろう!

しかし、キャップが過去に留まってそのままこの同じ世界に到達したと考える場合、

パラレルワールドが些細な事柄で出来ないという条件を満たさなければならない。もしそうでなければ、キャプテンアメリカが過去に行ったことが些細な事柄となり、別の時間軸が生まれてしまう。

そのままそこで過ごしてもみんなと同じ世界には帰ってこれないからだ。

些細な事柄で出来ないということを証明するために、まずはパラレルワールドが出来る条件を考えてみよう。

MCUで別の世界軸(パラレルワールド)ができる条件

条件として、確実なのはエンシェント・ワン発言のインフィニティーストーンが持ち出された(その世界から無くなった)ときだが、彼女はそれ以外でパラレルワールドが出来る可能性については言及してない。

なので、パラレルワールドが出来るのはインフィニティーストーンの力、もしくは歴史を変えるほど大きな事象と考えることも可能で、キャプテンアメリカが過去に行ったのは些細な出来事なので、その世界に留まることができる!となる。

しかし、ちょっと待ってほしい。些細な事象でパラレルワールドが出来ないということ事態少し変な気がする。。

パラレルワールドが出来ないという矛盾

最初にこの章の結論を言うと、過去が現在に影響を与えないとしたアベンジャーズのタイムトラベル理論の場合、過去を改変すると必ずパラレルワールドが出来る。

インフィニティーストーンや余程の大事件以外の些細な事象では、世界線は変わらないという見解があるが、それ自体がかなり矛盾していると気づいているだろうか?

まず取り上げるべきはサノス先輩。

サノス先輩こそが反論者だ。なぜなら彼が2014年から2023年の世界に登場した時、2018年の人類50%OFF指パッチンが無かったことになっていない。ということは、

『2014年以降50%OFF計画を持ったサノス』は確かに過去に存在し、ネビュラの未来の映像を観て全生物を絶滅させて1から理想の世界を作ろう』と考えたサノスも存在する。

パラレルワールドから来た違うサノスといえば解決するが、パラレルワールド説を否定すれば、この2人のサノスは同一人物となるので、2014年に全人類を絶滅させようとして、やっぱり50%OFF計画にした大義がブレブレなサノスがいるということになる。

そこで、サノスの移動が歴史を変えるくらいの大きな事柄なので、パラレルワールドが起こったといえば解決するのだが、彼も過去から未来へ移動してきただけなので、キャップと似ているといえば似ている。それでパラレルワールドが起こるならキャップの移動でも起こるはず。

そもそもが、歴史に影響を与える余程の大事件や大きな出来事って何?宇宙からすれば、日本が滅びようが君が禿げようが同じ感覚かもしれないぞ?

次はどんな事象でもパラレルワールドが出来るという証明をしてみよう。

どんな事象でもパラレルワールドが起こるという証明

ここで用意して欲しいものがある(頭の中でいいよ)。それは僕と君、それからリンゴ1個

  1. リンゴ

君は昨日リンゴを食べたという過去がある。今日その話を聞いた僕が昨日に戻って君からリンゴを取り上げ、現在に持ち帰ったとしよう。

条件1 君は昨日リンゴを食べた 条件2 今日(現在)その話を聞いた僕が、昨日に戻って君からリンゴを取り上げた 条件3 現在にリンゴを持ち帰った

エンドゲームのタイムトラベル理論によれば、君がリンゴを食べたという過去が変わらない。

しかし、それだとこの世界線上に1個だったリンゴは2つ存在することになる(君が食べた分と僕が持ち帰った分)。物理的に1個のリンゴが2個に増えるのはおかしいよね?

この場合、リンゴの分裂を防ぐなら、リンゴを昨日食べられなかったというパラレルワールドが存在する。

もし、パラレルワールドが存在しない場合は君は昨日リンゴを食べられなかったという事実改変が起こるので、過去を変えても現在は変わらないという見解自体がおかしいということになる。

結論、些細なことでパラレルワールドは起こるので、キャップがその世界に留まる場合、パラレルワールドが出来ることになるのだが、このままではキャップが見守っていた説を否定してしまう!!

そこで登場するのが過去と現在非連続説!これなら過去で何をしても現在は変わらないらしいが本当か?、、、

過去と現在非連続説について

パラレルワールドが出来ない理由を肯定する武器がある。それは過去の出来事が現在に干渉しないという非連続説。

しかしこれにも疑問がある。

前章を例に考えてみてほしい。

過去へ行きリンゴを奪うという行動の時点で時の流れが発生しているので、『リンゴを取られた』状態を悲しんでいる君はどこへ行くのか?というものだ。

リンゴを食べた現在に干渉しないのであれば、『リンゴを取られた』状態はこの世から消さねばならない。ということはいきなりまたリンゴが出てくるのか?

側で君を観ていた友人は、いきなりリンゴを取られた状態を忘れて、ひょこっと登場したリンゴを食べる奇妙な君を目撃することになる。

過去や現在を時の流れがない”点”ならば非連続説は可能かもしれないが、そうなると、そもそも時が存在しないので動けない。

キャプテン・アメリカ見守り説を完成させる

でもやっぱり、感情論から言えば!キャプテン・アメリカがこの世界でみんなのことをずっと温かく見守ってきた説を支持したい!!実は、その説を完成させる方法があるんです!

それは、エンドゲームでみんながいた世界線は、キャプテンアメリカが過去に戻って作り出したパラレルワールドという解釈!

みんな元からキャップが作ったパラレルワールド上にいるなら、老いたキャップがいきなり現れるのも問題ない!しかし、みんながいたのがメインの世界でないというのはちょっと悲しい。

サノスがインフィニティーストーンを破壊した世界なので、エンシェント・ワンの言動によればパラレルワールドになっちゃった可能性も!夢がねえ!

マーベルエンドゲーム・MCUがくれたプレゼント

アベンジャーズエンドゲームは僕に素晴らしい映画体験をくれたと共に、観賞後も解けない知恵の輪のようなタイムトラベルの謎を投げかけてくれた!

タイムトラベルについては、結局、現在世界最高峰の科学技術者でも解き明かせない”謎”なので、僕がやっていることは所詮論理思考ゲームといえばそうなのだが、結論キャプテン・アメリカが幸せな人生を体験できたのならそれでいいのだ!

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心に刻まれる80年代映画の名テーマソングBEST 4!あの日の情熱が燃えたぎる!!

テーマソングを聴けば、映画を観たときの想い出が蘇る!80年代は多くの名作とともに、名テーマソングが生まれた時代!!80年代の映画の名曲を振り返って当初の熱気を思い出してみよう!

この記事では、バックトゥザフューチャーやバットマンなど、4つの名作のテーマソングを解説。

バックトゥザフューチ8ャー(1985)

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バックトゥザフューチャーはストーリーも最高だけどテーマソングも最高!これを聴いただけで数々の名シーンが蘇る!!この曲こそがタイムマシンなのかもしれない!!!

この曲を作ったのはハリウッド内外で活躍する有名作曲家アラン・シルヴェストリ。

Power of Love(パワーオブラブ)

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80年代のハッピーな雰囲気を象徴するといってもよいだろう!ヒュールイス&ザ・ニュースによる超名曲!

若さと情熱を併せ持つマーティーや映画のシーンに驚くほどぴったりとハマっている!

Jonny be Good (ジョニービーグッド!)

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マーティーマクフライ(マイケル・J・フォックス)が深夜のダンスパーティーで歌うJonny be Good (ジョニービーグッド)はまさに最高の一言!!未来へ帰らなきゃいけないのにこんなところで我を忘れて歌うマーティーに思わず微笑んでしまう!!

映画ではマーティーの演奏を聴いたバンド関係者が、本当の作曲者であるチャックベリーに電話で聴かせるという粋なシーンも!!!

バットマン(1989年)のテーマ

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ティムバートン映画の作曲家としてお馴染みのダニーエルフマンによる超名曲!!

バットマンの実写化はたくさんあ流が、真っ先にこれが思い浮かぶという人は多いだろう。僕はもはや公式テーマソングかと思っていたほど。

複雑でないが、これほど”バットマン”を印象づけるメロディが他にあるだろうか?ダニーエルフマン先生さまさまである。ダニーエルフマンはジョジョの第3部でもお馴染みのオインゴボインゴという伝説的バンドでも過去に活動しており、そのバンドでも天才的な曲作りと印象的なフレーズを聴くことができる!

ゴーストバスターズ(1984年)

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80年代のハッピーなテーマソングといえば、そう「ゴーストバスターズ!!」 これほどキャッチーでマシュマロが食べたくなる曲が他に存在するだろうか。

なんでオバケ映画なのにこんなに笑って感動できるのか!? 幽霊と対比して人間の明るさやコミカルさといったパワーを最大限引き出してくれるこの曲のおかげでもあるだろう!!

作曲者はレイ・パーカー・ジュニア(ただ、彼はヒュールイスアンドザニュースの曲を真似て作ったらしい。。)

ロッキーIII(1982)アイ・オブ・ザ・タイガー

youtu.be

アイオブザタイガーを聴くと闘志に火がつき、急に腹筋をしたくなってしまうのは僕だけではあるまい。

エッジが効いたギターリフが印象的なこの曲はサバイバー(バンド)によるもの。曲を聴きながら文章を書いているが、砂浜をダッシュしたい衝動を抑えるので精一杯だ。

スタローンのギラギラした目つきを見ていると、本当に”虎の目”の様で、映画と音楽がお互いに高めあっていることがわかる!

最近の邦画がゴミな理由を徹底解説!クソつまんねえ!ひどい駄作を生み出すダメシステム考察

最近の邦画

最近、邦画を観ていると急に変な発作が起きそうになるので、なんかの病気かと思ったが、冷静に考えると邦画の方に問題がある可能性もある!

誤解しないでほしいが、邦画が嫌いというわけではない。小さい頃に観た寅さんや釣りバカ日誌、マルサの女、黒澤明作品など、思い入れがある名作はたくさんある。

しかし、一昨日も映画進撃の巨人を観ていて発作が起きそうになった。

この記事では、最近の邦画がゴミな理由をいくつか挙げ、解説・考察してみたので、読んでみてほしい。

解決策まで読んでくれた人は、一緒に日本映画の未来を守ろう!

最近の邦画がゴミな理由1/アイドルキャスティング

アイドルAKB AKB、ジャニーズ、EXILEを筆頭に、アイドルは日本の映画業界に大きな影響を及ぼしている。

〇〇ちゃん・〇〇君が出ているから観に行く!というファン心理は理解できるが、内容でなく顔面を観て満足する客が多数派になってしまったのが、桜が舞い散る我が日本。

宣伝効果と動員数が見込め、さらにファンが映画のグッズやDVDを買ってくれるので、製作側もビジネスである以上、アイドルキャスティングせざるを得ないのだろう。

結果、大根役者のみならず、ゴボウみたいな青二才がいきなりオーバーリアクションする演技を2時間観させられる拷問開始となる。いきなり泣いたり叫んだりするな!ビックリするだろうが!

登場人物がイケメンと美女ばかり

アイドルキャスティングは、タチが悪い別問題も孕んでいる。

主役はもちろんイケメン、ヒロインは美女!そこまでは許せるし普通だろう。

しかし、三枚目役の奴までイケメン。ヒロインの友達まで美女!これは許せん!

脇役までイケメンや美女ばかりだと日常とかけ離れすぎていて、感情移入できない!

つまりリアリティがなさすぎて、入り込めない。恋愛映画や日常モノのハズがイケメンばかりだとイケメン・美女ばかりだとファンタジーに移る。

コース料理が全皿メインの肉だと胃もたれするのと同じ理屈で、メリハリがなく楽しめない。

邦画がゴミな理由2/製作委員会方式を解説

複数の会社が映画製作に出資し、利益を分配するシステムを製作委員会方式という。

製作委員会方式のイラスト説明引用元:Internet Watch

映画の資金について、昔のように一つの会社による出資であれば、話はシンプルなのだが、製作委員会方式をとると、ひとつの映画が複数の会社の利害関係を生んでしまう

あちこちから口出しやNGがわいてくるという露骨な事態は少ないようだが、キャスティングありきで脚本の制作に入る本末転倒な事態も発生しているのも事実だ。

よりビジネスライクになる製作委員会方式はアイドルキャスティングなどの根本的な原因である。単一会社が出資する元のシンプルな形に戻せればよいのだが、日本映画業界は動かせるお金の規模が少ないので、出資する側のリスクが分散できるメリットが勝ち、現状を変えられないのだろう。

ゴミ脚本・ゴミシュチュエーションを徹底考察

使い古されたアイデア一発のゴミ脚本

「〇〇に行けば時間が戻る!」「あの日をもう一度繰り返せるとしたら」ありふれた設定に、説得力皆無の高校生をくっつける近年の邦画。

彼らが生み出しているものはアイデアではなく、予告編で聴こえがいいだけのゴミシュチュエーションだ。

もちろん、タイムトラベルやその他ぶっ飛びアイデアに、登場人物のキャラやストーリー・設定がついてこれば問題ない。しかし、アイドルキャスティングの成果である素晴らしい演技力により、説得力は宇宙の彼方へと打ち上げられる。

テーマ性ゼロ

結局何が言いたいのか?わからない。映画に限らず物語にテーマを持たせるって一番大事なことじゃない?友情?恋愛?成長?何が言いたいの?

金を払っているとか偉そうなことは言いたくないが、なぜ鑑賞後に喉に変なつっかかりを感じなければならないのか?

テーマ性を軽視する製作過程に逆に興味が沸いてしまう。

非論理的なストーリー展開

映画進撃の巨人 attack on titan

邦画では、こんな理由でこんな行動はとらない!という感情論すら破綻した非論理的ストーリーが多い。

進撃の巨人で言えば、巨人は人の声に敏感だと言っているそばから、主人公が幼馴染を取られたショックで叫び出す。観る側を完全にナメている。

なめるなよという猫

マンガやアニメの実写化がひどい!

進撃の巨人 ひどい実写映画 マンガやアニメの実写化は、すでにみんなの頭でキャラや世界観が映像化されているので、物凄くハードルが高い。しかし、話題性がありある程度の興行収入が見込めるので、ビジネスとして作ってしまう。原作のファンがDVDなどを買ってくれるということもある。

るろ剣とか銀魂とかテルマエロマエとかはまだいい!!デビルマンとか、テラフォーマーズとかそもそも実写映像化が無理そうな作品はもうやめてくれ!なんなら土下座するから!僕の頭を踏みつけてくれてもいい!

マンガやアニメの実写化をする場合、多少なり元の世界観が崩れるのはしょうがない。だからこそ、どうにか面白い作品にしなければ原作のファンに申し訳が立たないはず。

しかし、職人魂を捨て、開き直ってアヘ顔になっているかのような作品が多い。製作委員会方式のせいで、職人魂が発揮できる環境がないというのが理由かもしれないが。

批評家がまともに批評しない

TVに出るような映画の批評家や評論家で、まともに批評している人が少ない。悪い作品について理由を挙げて批評するのも彼らの仕事のはずなのに、”良いところ”しか言わない。

一般の人たちはそういった指標をもとに、良い作品に巡り合おうとしているのに。

理由は察しがいい人ならもう分かると思うが、TV局が映画製作に出資していることが多いため、関連する作品をこき下ろすと、その評論家も番組を降ろされるからである。

クソ邦画撲滅の提案と解決策

アイドルに演技を徹底的に仕込む

解決策は、アイドルに徹底的に演技を仕込むということ。必要ならコンサートも棒に振ろう!本末転倒といわれようが、そこまでやらにゃあ解決できない!

日本ラズベリー賞

日本ラズベリー賞を普及させたい!各映画雑誌が独自にやっているものがあるが、知名度が低いので一般まで浸透しない。権威がある日本ラズベリー賞協会を作り、受賞作品はしっかり午後のワイドショーでネタにして主婦層に広めてもらおう!

雑誌『映画秘宝』では「HIHOはくさいアワード」というその年度で最低の映画を決めるものがある。とても素晴らしい企画で続けて欲しい!

ちなみに、2015年堂々の駄作1位はやはり『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』。

コンプライアンスを緩くする

右を向いても左を向いてもコンプライアンス。下品な表現はできない。勘違いするようなシーンは作れない。未成年に悪影響を及ぼすストーリーはNG!

すべて守ると毒にも薬にもならない駄作が生まれるのは当然。コンプライアンスってもっとゆるゆるに出来ないもんかね?

人の本能に絡んだ醜さや罪も映画にすれば芸術になりうる可能性を秘めているのに。なんと勿体無いことか。

遠吠えする狼

最近の邦画がゴミな理由まとめ

  1. アイドルキャスティング
  2. 製作委員会方式
  3. ゴミ脚本
  4. マンガやアニメの実写化
  5. 批評家が批評しない

などなど、邦画をつまらなくしている理由をお分かり頂けたと思う。すぐに変えることは難しいが、色んな方法で警鐘を鳴らさなければ、地球が終わるその日まで邦画の品質が落ち続けるという悲劇になりかねない。

一刻も早く、駄作のループから抜け出し、話題になるメジャーな新作邦画を毎回楽しみに観に行く!というよい流れを作りたい!全てが塵と化すその前に。

脚本術『save the catの法則』で駄作量産!?ハリウッドで印象に残らない微妙な映画が増えた理由解説・考察

映画好きは同じような悩みを抱える。

作品に対し「こんな感じのパターン前にも観たことあるネ。」というものだ。

気のせいと気づかぬフリをしてきたが、繰り返す日々が続いていきそうなGLAYの真似をしたくなるよく分からない衝動にかられ、

それが「何かしら要因があるので追求すべきだ。」というメッセージであると勝手に受け取った。

もし仮にこの”謎”が解ければ、驚きと感動を楽しめる傑作を探しやすくなるだろう!

ストーリーの問題ではニャい?

骨休めのネコ

それから考察を兼ね半年かけ新旧ジャンル問わず100本ほどの洋画を鑑賞した。

「ストーリーが似ている作品が多いせいではないか」ということを意識しながら観たが、特に物語の内容が似通っている作品が多くあるというわけではない。

少なくとも、検証のために観たそれぞれの映画には、新しいアイデアやオリジナルのストーリーがあった。どうやら、話自体が似ているという単純な問題ではにゃい。

ストーリーが違い、俳優も監督も違う。では、何をもって同じような映画だと感じるのであろうか?わからにゃい。

ならば発想を転換させ、反対方向から考察することにしよう。猫言葉はここで終わりにする。

100本観た中で特に印象に残る映画を挙げてみる

同じような映画の反対は、印象に残る映画だ。そこで鑑賞した100本の映画の中で特に印象が強かったものを挙げ、共通点を探すことにした。

思い浮かんだのは『ビフォア・サンライズ』『サスペリアパート2』『マッドマックス怒りのデスロード』この3だ。時代もジャンルも製作国も見事にばらけてくれた。

3つの映画を簡単に説明する。『ビフォア・サンライズ』は1995年のイーサン・ホーク主演の恋愛映画で、列車で出会った男女が、ウィーンの街を散策しながら朝まで会話するというもの。二人の会話だけという変わった意欲作だが、男女の恋愛が凝縮されたような、とても美しい雰囲気が漂う。

『サスペリアパート2』は1978年のイタリア映画で、狂気系サスペンス。連続殺人犯人に迫る話だが、盛り上がるシーンでイタリアのプログレロックバンド(ゴブリン)の音楽が流れる。サスペンスではスリルのあるシーンで、オーケストラによる不協和音を流すのがセオリーだが、ゴブリンはドッキドキの恐怖シーンで疾走感溢れるビート刻みまくりの演奏を聴かせてくれる。

『マッドマックス怒りのデスロード』は2015年のオーストラリア映画で、主人公マックスたちが危険な砦から車で逃亡し、追ってきた敵と戦いながら、意表を突いて引き返しボスを倒すという物語。道中のカーアクションと、独自の世界観は見もの。

この3つの共通点は、

  1. ハリウッドのみで製作されていない。
  2. 一般的なセオリーを多少無視している

私はその瞬間気づいた。セオリーを無視した作品ほど印象に残りやすいのではないか?

とすると、近年印象に残らない映画が多い理由は、セオリー通りでパターン化した作りだからだといえる。でもまあ、ここまでは世間でもよく言われている事だし、たいした結論ではないな〜。もう少し深く考えてみることにした。

やっぱあった!脚本の公式はネコを救え!?

セオリー通りでパターン化されたものが多ければ、視聴者は日々のルーティンを行うかのごとく映画を観てしまい、結果記憶に残らない。

もしかしたら映画のジャンル問わず、似たような公式で製作されているのではないか?とふと考えついた。

この疑問ついて調べるとブレイクスナイダーという脚本家の『save the catの法則』という本にぶち当たった。

なんでもハリウッドでは、脚本の公式を書いたこの本がだいぶ流行ったらしい。

みんなこの本を読んでストーリーを考えたので同じような映画が多く生まれたという可能性はある。

さて、答えらしきものは出たが、せっかくなのでこの『save the catの法則』の内容や、ハリウッドに与えた影響をさらに追求してみよう。

『save the catの法則』の内容とは?

まず、『save the catの法則』がどんな本かというと、

ストーリーを細かく分割し、時間毎にどんな場面になるのが好ましいか解説したもの。

簡単にいうと、

登場人物の心理状態や環境が、次のシーンでどう変われば面白くなるかがわかる!

よくありそうだが、使えそうな公式ではないか!!

映画が時系列でどのような展開になればいいのか『save the catの法則』に従えば、

  1. オープニング
  2. 解決すべき問題がみえる
  3. 変わるきっかけが起こる
  4. 変化への恐れを抱く
  5. 決意し行動する
  6. 前半部の努力が報われる最高なとき
  7. 選択を誤る
  8. すべて失う
  9. 絶望
  10. 再チャレンジ
  11. エンディング

となっている。この流れを読んだだけで、「何か観たことある気がする〜」という意識高い系ババアのセリフが聞こえてきそうだ。(注)※実際に聞こえたババアは病院に行ってください。

映画において、この流れが観客の心を掴めるといわれているのだ。

確かに変化に富んでおり、引き込まれそうではある。実際はさらに細分化されており、ヒット作を作りたいときはこの法則に沿って分刻みでシーンを考えるよう。

的確に用いれば、完成度が上がることは間違いないだろう!

【2400円程と割とお高いSAVE THE CATの法則】

でも、『save the catの法則』のおかげで…

さて、この『save the catの法則』は映画界にどのような影響をもたらしているのか!?

何本もこのメソッドで作られた映画を観ていけば

「ここまで主人公は上手くいっているけど、そろそろ選択を誤ってすべてを失う場面になる。」と、

鑑賞中に予想できるようになるだろう。

作品のジャンル問わず、「◯分経ったし、そろそろ中盤の泣ける場面だ!」と体が覚えてしまっている恐れがあるのだ。

これは喜劇なのか悲劇なのか?水戸黄門的なお約束を期待する視聴者にとっては!予想を裏切られる展開に快感を覚えるドMにとってはである。

ちなみに『save the catの法則』にピッタリ当てはまっていると僕が感じる作品は、キーラナイトレイとマークラファロ主演の「はじまりのうた(2013年)

この映画決して悪くないんだけど、主人公に問題が見え、変わるきっかけが起こり、変化を恐れ、、、、報われるがすべて振り出しに戻って、、と法則に沿過ぎて展開が読めすぎたため、全く印象に残らなかった。

一方、『save the catの法則』に沿って作られた映画は非常に観やすく、ヒットもしやすいという実績がしっかりあるようで、商業主義の映画業界において、すぐになくなることはないだろう。

猫は悪くない!諸悪の根源を探せ

悪くないネコ

『save the catの法則』を書いたブレイクスナイダーさんが悪いのか?

いや、彼は「こんな風に書いたら完成度の高いストーリーができますよ〜」と教えてくれた、ただの気のいいおっさんかもしれない。(本が飛ぶように売れて金はたんまりだろうが。)

では誰が悪いのか?ここまできたら諸悪の根源をあぶり出そう!

僕が考える問題点は2つ!

1 みんな同じ公式を採用するな!

頭脳明晰なコナン君みたいなメガネをかけたきみはきっとこう感じているだろう。

「昔からストーリーなんてある程度パターンが決まっている!」 「脚本の公式なんてあって当然じゃん!」

確かに事実。さかのぼれば2000年以上前の昔話にも今と同じストーリー展開はある。脚本の公式や物語のお約束は、いにしえより人類が引き継いできた普遍的なもの。

悪いのは、映画の製作現場で、同じような脚本術が根底にあり、それを軸に作業を進めてしまうことだ。

それぞれの現場が全く同じ方法でなくとも、似たノウハウを使えば似たような映画がたくさんできるのは至極当然。『save the catの法則』が一大ブームを巻き起こした影響は大きい。

納得できないあなたは置き換えてくれるとわかりやすい。林家木久蔵の影響を受けた芸人ばかりだったらTV画面が黄色くなるだろう。

2 製作会社にイチャモンつけられる

映画を作るためには金が湯水のようにかかる。そこで出資会社や、まとめて取り仕切る製作会社が必要なわけだが、これらの会社は映画がヒットしないと運営自体が危うくなるので、当然製作に介入してくる。

金出しているのでクチも出すのは当然かもしれないが、介入する割合が大きく、バランスが崩れたのがハリウッドや日本の映画会だ。

彼らにとって映画は確率論的なビジネスであり、収益は死活問題。ヒット作のパターンに沿わなければ編集段階でイチャモンをつけたり、そもそも企画段階で通らない。

その証拠になるかは不明だが、僕が大好きな変態デヴィッドリンチ監督でさえ、もはやハリウッドでは出資してくれる会社がなく、芸術的理解の深いフランスの会社に助けを求めたりしている。

根本的な問題は”お金を出す側”と”作る側”のパワーバランスが崩れたことなのである。これを解決する為には、

ビジネスを考えずに映画を作るための、財力と権力と人脈とその他なんやかんやが必要だ!

このブログを読んでるお金持ち諸君!映画界の未来を救うのはキミだ!

でもまあその前に環境問題や少子化についても色々考えて大人の決断をしような!

パターン化していない映画を探す2つの方法

さて、似たような映画ばかり作られないための解決はお金持ちに託すとして、同じような映画ばっかりで飽きている人のために、save the catの法則に当てはまらない映画を探す方法を2つ紹介する。

その1 ハリウッド映画以外を観る

1つ目は単純にハリウッド以外で制作された映画を観ることだ。日本で観ることができる洋画はハリウッドのものが圧倒的に多いが、フランス、スペイン、ロシア、イタリア、インド、アイルランド等、米制作以外の作品も探せば数限りなくある。

この際、各国の映画を観て勝手にお国柄でも検証してみたらどうだろうか?Fラン大学の卒論のテーマとしては悪くない。

しかし、何作品か見ていくとわかるが、普段ハリウッド映画を見慣れている人にとっては解決感がなさすぎたり、国柄や独特のユーモアが反映され過ぎてたりしていて、面白さを感じることができないことが多い!!

個人的にはカンヌでも賞をとった「羊村の兄弟」などその典型だろう。

https://youtu.be/ckIJE81KbaA

ボリウッド(インド)くらいで手を打った方が懸命かもしれない。。。

その2  2005年以前の映画を観る

2つ目の方法は、2005年以前の映画を観るということ。

『SAVE THE CATの法則』という本が最初に出版されたのが2005年なので、それ以前に作られた映画はこのシートに沿ったものが少ないといえるだろう。

いろんなパターンの映画が作られることを祈り

倦怠期のような映画鑑賞をしている人は手始めにイタリアの鬼才ダリオ・アルジェントの「サスペリアパート2」でも観てみるといい!

サスペリアパート2

サスペンスなのに勢いで押し切っており、この先これほど個性的な作品が現れるだろうかと感心させてくれる。そして「サスペンスでドラムがビートを刻むのも悪くない」と周囲に話しかける痛い大人になれるゾ!最後はサスペリアに使われたゴブリンの名曲でもお別れ!

youtu.be

『save the catの法則』で作られた映画も悪くないし、完成度が高いことも事実だが、個性的で面白い映画がたくさん作られるようになると、観る側にとっては嬉しいな。

【歴代クソ映画ランキングワースト7】究極の低評価大作の7作品をネタバレありで解説・なぜひどい駄作なのか考察

洋画邦画をあわせた【歴代クソ映画ランキングワースト7】を超毒舌で紹介!

真のクソ映画とは、はなから期待していない低評価のB級駄作のことではない!

歴代の中でも期待値を大きく下回ってくるどころか、観る者にダメージを与える作品!

そう、豪華キャストや製作陣で話題沸騰だったにも関わらず、内容がクズな映画をクソ映画と呼ぶのだ!

公式化してみよう。

満足度ー期待値=X   Xの値が低ければ低いほどクソ映画だ!

世の中にはいい映画がたくさんあって観きれないのに、クソ映画を観てしまったら本当に時間のムダ!

そこで今回は、俺の2時間は何だったのかと哲学的な気分に浸れる駄作たちを一挙公開。

※ネタバレ含むので、まだ見てないクソ映画の項目は飛ばしてください!

ワースト第7位『ミスターガラス』ショボどんでん返し

ミスターガラス

どんでん返しはお家芸のシャマラン監督!ミスターガラスはつまらな過ぎてある意味”どんでん返し”だった。

「シャマランが今回も見事に予想できないラストを決めてくれた!」とネットで無能共が騒いでいたので、上映前は期待してソワソワしてしまったが、純粋な僕の気持ちが見事裏切られた。

シャマランの前作「スプリット」はまあまあの出来だったのに。。3部作のラストで正直これはない。。

確かにこの作品のラストは予想できないが、予想するに足らない、くだらないラストだった。

この映画を賞賛しているシャラマニストに聞きたいのだが、 「スーパーパワーを持った人間の映像を世界中に流した!ヒーローは実在するのだ!」 というこの作品のラストは、どんでん返しやオチといえるのか?

ハワイに行きたかったがサウナで我慢した!みたいな到達感の無さ。

誰もがもっとスケールが大きなラストを期待していたはずだ。

しかも、ヒーローは実在するのだ!というオチは、アンブレイカブルで主人公が知ったことを、今回世間も知っただけじゃないか?

つまり視聴者からすれば、アンブレイカブルのオチを今回も見せられたということ!

オチの使い回しはやめろよシャマラン!

きっとシャマランは厄年だったんだ。次作は頼むぜ!と思ったらビーチで1日で一生が終わる映画オールドOLD(2021)もひどい駄作でした。

ワースト第6位『ホーンティング』豪華キャストのお遊戯会

リーアム・ニーソンやキャサリン・ゼタ=ジョーンズなどの豪華俳優陣が、大きな屋敷で恐怖感の薄い幽霊にビビったり騒いだりするだけの駄作。そして、駄作の割に190億円越えの大ヒットという珍しい映画。(宣伝が上手かったのだろう)

そしてホラーなのに怖いシーンが全くない!という珍しい映画でもある。

今では96時間などのアクション俳優であるリーアム・ニーソンがこの頃はただのビビリ。美人女優キャサリン・ゼタ=ジョーンズは、ただのやかましいババア。

たとえ怖がらせる気がなかったとしても、これだけのキャストなら他の部分で魅せてくれる!とピュアな視聴者は期待するだろうが、終始ドタバタするだけで大したオチもなく終了。

これぞキャストの無駄遣いのお手本。オバQでも観てた方がよほどマシ。

ワースト第5位『リバティーン』梅毒ジョニデ

ジョニーデップが実在した天才詩人を演じる作品なのだが、人物同士の関係が作中でうまく表現できておらず、ラリった詩人が徐々に弱って勝手に死んでいくだけの話となった。

そして、天才詩人らしい描写も少なかったため、プレイボーイのジョニデが梅毒で死ぬだけというチープな印象を受けてしまう。

物語のテーマは”誰にも好かれない孤高の主人公”だが、映画自体誰からも好かれなさそうなのが笑えない。

ワースト第4位『宇宙戦争』はよ帰れ!

トムクルーズの宇宙戦争

トムクルーズとスピルバーグが組んでこんな壮大な駄作が出来上がることに感心!世の中、常識では解明できないことがときたま起こるよね。それが本作!

地球外生命体による侵略と、その混乱から娘を守るパパのストーリーなのだが、

侵略に来た生命体は、地球の空気に馴染めず勝手に滅びていくという、、小学2年生でも鉛筆をへし折るであろうオチ。

「はよ帰れや!」と宇宙船に向かって叫びたくなるクソ映画。

ワースト第3位『ポストマン』ナルシズムの境地

監督・主演ケビン・コスナーでお送りする約3時間のクソ映画超大作!

ケビン・コスナーのナルシズムを満たすためだけの構成となっており、節々で彼の”痛い”感じが画面越しに伝わってくる。

きっと製作中に笑っていたのは、ケビン・コスナーだけだっただろう。彼の独裁政治にスタッフは逆らえなかったのだろう。映画を観ながらそんな想像でもしないと3時間もたない。。

1990年に彼が監督主演を務めたダンス・ウィズ・ウルブス(1990)はアカデミー作品賞・監督賞を受賞する最高のデキだったにも関わらず、ポストマンは見事ラズベリー賞(1997年の最悪な映画)に輝いた!

この7年間の間にケビン・コスナーに何があったのか?食生活でも変えたのか?

彼が織りなすこの落差はすごい!

ワースト第2位『ゲド戦記』ジブリの恥

宮崎駿のダメ息子、宮崎五朗による駄作。原作者のアーシュラ・K・ル=グウィンも顔を真っ赤にして怒るほどストーリーや世界観を破壊し尽くした作品。

原作は「ロード・オブ・ザ・リング」並び称される名作小説。その作品をなぜこれほどまでにダメにできたのか?

結局何が言いたいのか最後までわからず、それを知る労力すら勿体無いと感じる作品。

第1位『紀元前1万年』エメリッヒの呪い

上映時間は109分だがそれが1万年に感じる程の駄作中の駄作!

この映画を簡単に紹介すると、当時最高峰のCG技術でマンモスなどの薄っぺらい世界観を作りあげ、そこにゴミ屑ばりのストーリーが全くついてきていない作品。

F1マシンのスタッフを使って子供用の三輪車を作ったとイメージするとわかりやすいだろうか?要は、誰も望まない作品が出来上がったのだ。

壮大な世界の綺麗な面だけ見せ、自然の摂理や厳しさといった表現をないがしろにし、場面場面で解決感がゼロ!支離滅裂なシーンの連続で、説得力が皆無の作品が堂々と出来上がった。

監督はインデペンデンスデイやデイアフタートゥモローのローランドエメリッヒ。

彼はなぜ駄作と傑作を繰り返すのか?魔女にそういうたぐいの呪いでもかけられているのかコイツは?

ジョン・ウィックの格闘術ガンフーKFM!銃と体術を組み合わせた武術の正体!アクション映画ダークナイト、ジャックリーチャー

KFM最近のアクション映画で使われている銃と体術を組み合わせた武術のことについて気になるよね!?

えっ?ならない? ならないとしても、君の人生のために覚えておいて損はないと思う。(得もしないけど)

筆者は空手をやっていたし、ボクシングなどの格闘技観戦も大好きなので、アクション映画の格闘シーンはだいぶ興奮してしまう。

ちょっとした格闘シーンの中に、俳優たちの努力や演出家のアイデアや格闘専門家のアドバイスが注ぎ込まれていると考えると体が熱くならないか?

えっ?ならない?でもまあ、せっかくだしちょっと読んでみなよ。

ジョン・ウィックの格闘術ガン・フー!

ガンフーを使うジョン・ウィック

キアヌリーブスが演じるジョン・ウィックがハンドガンを使った接近戦で無双する姿は痛快!打撃や組み技に至近距離からの射撃を組み合わせ、敵をKILLしまくり!!

そのジョン・ウィックが取り入れた格闘技こそ、今話題の「ガンフー」である。

ガンフーとは、中国のカンフーと”ガン(銃)アクション”を掛け合わせた言葉。厨二ごころがくすぐられる。ただし、格闘技として確立されているという訳ではなく、銃と体術を組み合わせた戦法ならガンフーといってしまってOK。

それこそ映画ごとにオリジナルのガンフーが誕生しているといえるだろう。そういった目線で次回作のジョン・ウィックチャプター3を観ることができれば2倍楽しめるのではないか?

cinemag.hatenablog.com

ジョン・ウィックの格闘術はC.A.R.+システマ

ジョン・ウィックではC.A.R.(Center Axis Relock)という銃を斜めに構える実際の射撃技術+ロシアの軍事格闘術システマの組み合わのガンフーとなっている。

C.A.Rは割とわかりやすい動画を発見。太っちょのおじさんが銃を斜めに構えている。お腹のあたりで構えるローポジションもあるらしい。

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システマは、打撃や武器などあらゆる状況が想定されてた武術で、脱力して理にかなった動きをする。見た感じ日本の合気道が根底にある気がする。

最もダサいガンフー!?リベリオン

主演クリスチャンベールで大コケしたアクション映画「リベリオン」でもガンフーの派生系であるガンカタ(銃と空手と組み合わせたもの)が採用されていたが、ジョン・ウィックのようにリアリティを重視していなかったため、めっちゃダサいガンフーに仕上がっている。

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おわかり頂けただろうか?敵からの弾は当たらない”型”が存在し、それをいいことに楽しそうに撃ちまくるクリスチャンベール。動きがまったく堂(どう)に入っていない。構えが絶妙にダサい。ってゆうかこの人があまりアクションに向いてないだけか?頑張ってやった感が半端ない!

ダークナイトやジャック・リーチャーの格闘術KFM(ケイシ)!

バットマンのダークナイトシリーズや、トムクルーズのジャックリーチャーシリーズで使用されている格闘術は KFM(Keysi Fighting Method)通称ケイシといい、1980年にスペインで考案されたもの。

前傾姿勢での頭部のガードと体の回転を利用して肘を上手く使った戦法が特徴。

頭部を防御しながら闘うKFMはストリートでは実践的だろうが、ちょっと地味(笑)。

アクション映画の主人公が頭を抱えているようなシーンはどうかと思うが、リアリティを追求が善とされる最近のアクション映画にはマッチしているのだろう。

ジャックリーチャーで使う分には、現実味があってまだよいが、ダークナイト・トリロジーでは他の格闘技が良かったのではないか?バットマンが頭を抱えながら犬に噛まれてる迫力に欠けた戦闘シーンになっている気がする(ノーラン監督の撮り方も悪いのかもしれないが)

ジャックリーチャーの方はわかりやすい動画があった。しかし、なぜか変なBGMが流れていて困惑。

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バットマンの方はスローモーションで解説されている動画を発見。やっぱりちょと地味。クリスチャンベールの動きが良くないせいなのか?ノーラン監督の撮り方なのか?それとも両方なのか?

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