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映画『ジョン・ウィック:パラベラム』あらすじネタバレ解説・考察!日本人板前の感想,シューティング格闘のラスト

『ジョン・ウィック:パラベラム』(John Wick: Chapter 3 Parabellum)がU-NEXTで配信されていたので視聴。

ジョン・ウィック2よりも、三人称視点のシューティングゲームがそのまま映画になった感が強くなった。

そして相変わらず、殺しのレパートリーが豊富すぎる。今回はペンでなく本を使ったり…。パラベラムの率直な感想や、殺しのレパートリーの考察もあるので、読んでみてほしい。

 

『ジョン・ウィック:パラベラム』あらすじネタバレ解説

☞クリックであらすじネタバレ表示

あらすじネタバレ⓵:ニューヨークからの脱出

ジョン・ウィックパラベラム

争いが禁止されているコンチネンタルホテルで、殺しをしてしまったジョン(キアヌ・リーブス)。ウィンストンの計らいで、マフィア全組織を統括している主席連合からの自身の暗殺指令に1時間の猶予が与えられていた。

ジョンは図書館に行き、本の中に隠していたロシア系組織「ルスカ・ロマ」との取引に必要な十字架をポケットへ。

図書館に来たジョン・ウィック

その時、背の高い殺し屋が襲ってきたので、本で撲殺。そのときナイフで切り傷を負ったジョンは、闇医者・ドクの部屋に駆け込み、傷を縫ってもらうが治療中に暗殺指令が発動してしまう。

ドクは途中で治療をストップし、ジョンは自ら傷口の縫合を終えた。ジョンはドクの要望で、裏切り者を助けたと組織にバレないよう、急所を外して彼に2発の銃弾を撃ち込む。

外へ出たジョンは賞金稼ぎたちに追われ、逃げ込んだ建物で暗殺者たちにナイフを投げまくった。

ナイフを投げるジョン John Wick: Chapter 3

さらに馬の飼育場所では馬の蹴りを利用して、次々に敵を倒していく。

馬に乗りルスカ・ロマの館に逃げ込んだジョン。ボスのディレクター(アンジェリカ・ヒューストン)に、取引の十字架を渡す。ルスカ・ロマはかつてジョンを育てた組織だった。

『ジョン・ウィック:パラベラム』のディレクター

ディレクターはジョンの希望を渋々聞き入れ、彼の要望通りモロッコのカサブランカ行きの船を手配した。

あらすじネタバレ⓶:カサブランカ

ジョンに関わった人物を処分するために裁定人の女性が仕事を始めた。ウィンストンやホームレスマフィア・キング(ローレンス・フィッシュバーン)の前に現れ、責任者の立場からの退陣を要求する。

キング『ジョン・ウィック:パラベラム』

拒んだキングは、日本人板前で暗殺者のゼロ(マーク・ダカスコス)に7度斬り刻まれ、倒れた。

一方ジョンは、コンチネンタル・ホテル・モロッコの支配人で元暗殺者のソフィア(ハル・ベリー)に助けを求める。ソフィアは昔の借りを返すため、渋々承諾。

ジョン・ウィックとソフィア

2人は付近の統治者で主席連合のメンバーであるベラーダ(ジェローム・フリン)に会いに行き、主席連合の首長が砂漠にいると聞き出すことに成功。

しかし、ソフィアはベラーダに犬を撃たれて怒り狂い、戦闘勃発。ジョンは銃と組み技で出口までの敵を次々と倒していく。ソフィアは2匹の犬を使って敵たちの動きを止めつつ、銃で頭を撃ち抜いていった。

『ジョン・ウィック:パラベラム』のソフィア

ベラーダの館を脱した2人。ソフィアはジョンを砂漠まで送り届けるが、巻き込まれたことで怒りを露わにして去っていく。

あらすじラストネタバレ⓷:パラベラム

ジョンは主席連合の首長を探すため、砂漠を2〜3日彷徨い倒れた。気づくと大型のテントの中で横たわっており、首長が目の前にいる。ジョンは生き延びたいと話すが、首長はウィンストンの殺害が条件だと語る。ジョンは誓いとして薬指を切り落とし、再びニューヨークのコンチネンタルホテルに舞い戻った。

ホテルでウィンストンと対峙するジョン。

ウィンストン John Wick: Chapter 3

しかし、長年の付き合いがある彼を殺すことができない。ジョンはホテルの武器庫で武装。コンシェルジュのシャロンやその部下と、コンチネンタルホテルの処分を決めた主席連合の主力部隊を迎え撃つことに。

ジョン・ウィック3

普通の銃弾が通用しない主力部隊に対して、破壊力抜群の銃器で応戦するジョンとシャロン。なんとか部隊を全員掃討することに成功した。

さらにジョンはホテルにいるゼロやその部下たちと対決し、全員倒す。

日本人板前暗殺者と戦ったジョン・ウィック

しかし、裁定人がウィンストンに休戦を求め、それに応じたウィンストンはジョンを裏切って、銃を撃つ。ジョンは銃弾を受け、ホテルから落下。かろうじて生き延び、キングの部下に助けられた。

『ジョン・ウィック:パラベラム』END!

『ジョン・ウィック:パラベラム』率直な感想と評価

ジョン・ウィック3 ウィンストン

『ジョン・ウィック:パラベラム』は個人的には、対人アクションに特化した佳作として楽しめた。80点くらいかな。見て損はない。

まあ、銃撃にプラスして、ロシアの格闘術・システマなどを使った戦闘シーンが満載なので、ガンアクションや格闘技好きな人は、絶対楽しめただろう。

今回は特に投げ技や関節技が多かったので、総合格闘技好きはきっとたまらなかったと思う。

ただ、人間ドラマとか緻密なストーリーはまったく重視されていないので、映画にそういった要素を求めている人は、イマイチだと感じるかもしれない。

ちなみに、実写映画『モンスターハンター』(2021)もストーリー性がなくアクションだけだが、それと比べるとジョン・ウィックの方がまだストーリーはあるし、アクションの完成度も高い。

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ジョン・ウィック:パラベラム/斬新な点を徹底考察

シューティングゲームを観ている感覚

ジョン・ウィックパラベラム 戦闘シーン

『ジョン・ウィック:パラベラム』は、シューディングゲームを映画で再現できないか挑戦している作品だ(そんな気がする)。

視聴者がどっぷりと感情移入できる、リアルシューディングゲームを目指しているのだろう。

さらに、主席連合(マフィアをさらに統治する人々)や血の誓いも、どことなくゲームの設定っぽい。厨二感満載。

まあ特に内容は無く、ジョンのKILLアクションを楽しみながら、いろんなステージをクリアしていくのを楽しむ映画。

銃弾はスーツを着ていれば水鉄砲感覚

装備するジョン・ウィック

ジョン・ウィック2で、ジョンがコンチネンタルホテルのシャロンからもらったスーツについて。

特殊な繊維を使った布で、貫通しないという設定なんだけど、被弾したとき少しでも布の形状が変わるなら、着ている人間の骨はボロボロになるはずだが……。

ウィンストから銃弾を受けた時のジョンのリアクションが、水鉄砲を受けた子どものようで面白い。もはや銃弾は水鉄砲のようにしか感じていないのだろう。

パラベラム/ハル・ベリーのアクションが微妙

『ジョン・ウィック:パラベラム』のハルベリー

『ジョン・ウィック:パラベラム』に、果たしてハル・ベリーを登場させる必要はあったのか?

ハル・ベリーはとても美人さんだけど、気迫で演技をするタイプでアクションもそこまで上手くないので、アクションだけはリアリティ抜群のジョン・ウィックシリーズでは浮いてしまう。

かつてゴールデンラズベリー賞を総ナメにしたハル・ベリー主演の『キャット・ウーマン』を初めて見た時の感覚を、ちょっと思い出してしまった…。

女優ハル・ベリー

彼女が演じるソフィアというキャラクターは、いきなり登場した感が拭えないし、めちゃくちゃ訓練を積んでいるキアヌ・リーブスのアクションと比較すると、明らかに練度が足りていない。(気がする)

ハルベリーの射撃訓練動画キアヌ・リーブスの射撃動画を貼っておくので、見比べてほしい。

www.youtube.com

www.youtube.com

ハル・ベリーのを見てから、キアヌ・リーブスの射撃をみると、やっぱり素人目にも全然迫力が違う。

もはやお笑い!きゃりーぱみゅぱみゅ好きの日本人板前ゼロ

日本人板前暗殺者のゼロ

主席連合の裁定人が、きゃりーぱみゅぱみゅのBGMが響く、日本料理屋へ。

そこでフグを捌くゼロが、『ジョン・ウィック:パラベラム』の戦闘シーンの最後の敵だったんだけど、目力が強く、カタコトの日本語を喋る彼のキャラクターは、もはやお笑いではないか?

パラベラムからお笑い要素を入れる実験をしているように思う。『ジョン・ウィック4』ではコメディになってたりして…。

ジョンのファンである板前集団との茶番的戦闘

ジョン・ウィックと板前のバトル

板前のゼロと彼の弟子たちはみんな暗殺者ジョンの大ファン。彼と戦いたすぎて、今ならジョンを倒せるというときに、手を止めたりする。もっと戦いたいかららしい。

ジャッキー・チェンの映画ならわかるけど、ジョン・ウィックシリーズでこの演出をやるとリアリティが台無しに…。

ジョン・ウィック:パラベラム/豊富すぎる殺しのレパートリー解説

ペンの次は本

図書館のジョン・ウィック3

今回はジョンが図書館の分厚い本を使って、それで相手をブン殴ったり、口にくわえさせた状態で打撃を加えたり、相手が口にくわた状態で本をひねって頸椎を破壊したりといったアイデアが斬新だった。

本で敵を倒すジョン・ウィック

ジョン・ウィックシリーズの前回はペンは剣より強しと、ペンを使った殺しを見せていたが、今回はそれの延長とばかりに本を使っての殺人。本を口に挟んでねじったり殴ったりするという…。

すごいんだけど、もはやここまでくると笑えてくる。

投げナイフ

『ジョン・ウィック:パラベラム』では、ジョンが賞金稼ぎの集団に狙われて、ナイフがたくさん展示してある場所に

では、どれくらいの本数を投げたかというと、ジョジョの奇妙な冒険第3部のディオ並み。本当にそんな感じで敵たちの頭や胴体にナイフが次々に突き刺さっていく。ある意味、爽快っす。

最後のトドメの斧投げも、相手の頭にジャストミート!

馬の蹴りを利用

馬に乗るジョン・ウィック

ジョンは馬の扱いも上手い!

馬の飼育場で馬を回転させてバシッと叩く。すると馬がびっくりして後ろ蹴りを出すというものだ。

喰らった相手は顎の骨が砕けてひとたまりもない。この発想は素晴らしい!

馬の扱いに慣れている人は、殺されそうになったら試してみるとよいかも??

犬の噛みつきを利用

犬とハルベリー『ジョン・ウィック:パラベラム』

『ジョン・ウィック:パラベラム』は、銃と近接格闘技に、動物をプラスした斬新な映画だと思う。犬を使ったのはジョンでなくソフィア(ハル・ベリー)だが、素早い大型犬がまず敵の急所を噛み、身動きが取れなくなったところで頭を撃つという画期的な戦闘セオリー!

確かに接近戦では、よく訓練された犬は強力な武器になるだろう。ただし、動物愛護団体からハル・ベリーに苦情の手紙がいっただろうということは、容易に想像できる。

『ジョン・ウィック:パラベラム』の解説・考察まとめ

ジョン・ウィック3パラベラム

シューティングゲーム、近接格闘技、豊富な殺人のレパートリーを兼ね備え、さらに犬によるワンワン大作戦をも加えた『ジョン・ウィック:パラベラム』。

シリーズ通してのテーマは、裏組織が子飼いにする暗殺者を怒らせたらどうなるの?というものだろう。怒り感情を抱いた飼い犬はヤバイぜという感じだ。

だからジョン・ウィックには犬がよく出てくるのだろう。

ジョン・ウィックと犬たち

身の毛のよだつような凄惨な戦闘がハイスピードで生産される、最先端のアクション映画だといえるだろう。

興行収入も400億弱と大ヒット。終わり方も続く感じ満載だったので『ジョン・ウィック4』も絶対製作されるだろう。

ジョンの単独での戦闘は1〜3でたっぷり堪能できたし、おそらく4では、チーム戦の要素が強くなるんじゃないかと思う。楽しみだ。

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