Netflix映画『DEEP:覚醒ゲーム』はタイの医学生たちが、寝たらアウトのクソバイトに参加するサスペンス。
60秒寝てしまったら心肺停止状態になって死亡する縛りの中で、アホな学生たちの友情やバイトの謎が解き明かされる駄作です(好きな人はすいません…)。
ネタバレあらすじ、感想・酷評、考察などをしてみました！
Netflix『DEEP:覚醒ゲーム』作品情報・キャスト
公開・制作国：2021年7月16日 Netflix タイ
原題：『DEEP』
監督：シータ・リキトワンニチクーン
脚本：ウィシット・サーサナティアン
主演：パーニサラ・リクンスラカーン/ジェン役
出演：ケイ・ラットシティチャイ/ウィン役
『DEEP:覚醒ゲーム』ネタバレあらすじ結末・感想
医大の女学生ジェンは、妹のジュンと体の悪い祖母と一緒に暮らしていましたが、ローンが払えず退学に追い込まれます。
ニッチチャー教授が不眠症の人限定の臨床実験バイトを紹介してくれたので、ジェンはワイマール社に行きました。
バイト内容は、医療流用するために人間が起きている時に生成されるキュラトニンという覚醒物質を集めるというもの。
首にキュラトニン採取チップを埋め込むと、時計に溜まったキュラトニンの量が表示されていき、100%になったら終わりです。
チップを埋め込まれたあと、所長のハンス・ミラーは「実験中に60秒以上寝たらチップが壊れて心肺停止して死ぬ」と言います。
大事なことを、サラッと言うなや！
ジェン以外に男子のウィンとピーチ、美容動画配信者のシンの学生も参加していることがわかります。
レベル1は2日不眠で全員なんとかクリアし、報酬10万バーツを受け取って喜びます。
10万バーツは日本円で約33万千円。
ハンス所長はレベル2も勧めてきました。およそ5日ほど不眠を続ければ達成できると言います。
ジェンたち4人はお金に釣られてレベル2にも参加することに。
3日目でキツくなった4人は4日目に金持ちのピーチの家でプールパーティーをして、興奮剤カクテルを飲んで過ごします。
頭がおかしくなったジェンはウィンにキスをしました。
シンはピーチの部屋を覗くと、彼が自分の投稿した動画を見まくっていて、付きまとって写真を撮りまくっているストーカーだとわかり、ショックを受けて倒れます。
みんなで人工マッサージをして、シンはなんとか時計が60秒カウントする前に目を覚ましました。
翌日、レベル2をクリアした4人はそれぞれ報酬の50万バーツをもらいますが、もうDEEPに参加しないと誓います。
医大では、他の学生がDEEPの実験に失敗して死んで運ばれていました。
そんな中、ジェンの祖母が倒れ、手術が必要になります。
ジェンはお金がないと困っていると、妹のジュンが大金を渡してきました。彼女もDEEPのバイトに参加していたのです。
さらに妹のジュンはレベル3にも参加しています。ハンス所長にチップを外すように頼むと「君たち4人がレベル3に参加するなら妹のチップを外してやる」と言われました。
1人の命に4人の命をかける全く釣り合ってない条件…
ジェンはウィンたちに参加を頼みます。
シンのことが好きなウィンは参加すると言いますが、シンやピーチは命が危ないからと断ります。
ジェンはウィンとワイマール社へ向かうと、シンとピーチもそこにいました。彼らは一緒に過ごした日々を思い出し、ジェンに友情を感じて参加を決意したのです。
ここ最近の付き合いのくせによく命を張れたね…
レベル3が始まります。
ジェンは大学のニッチチャー教授に頼んで実験室を用意してもらい、みんなそこに滞在して教授が用意したEXERALL-XRという覚醒作用のある薬を注射して過ごします。
しかし6日目になるとみんな幻聴・幻覚を見だし、ウィンとピーチが殴り合いの喧嘩を始めます。
ジェンが助けを求めて教授室にいくと、ジェンたちの部屋を監視するモニターがずらっと並んでいました。
ワイマール社の実験の首謀者はニッチチャー教授だったのです。
ジェンたちは実験室に閉じ込められます。
ウィンが倒れ、60秒たち心肺停止してしまいました。
ニッチチャーが彼を別の部屋に運んでチップを取ります。そのとき起き上がったウィンに殴られて倒れました。
ジェンたちは実験室にあった薬でウィンを心肺停止の状態にして、ニッチチャーを出し抜いたのです。
薬で心肺停止の状態にできたとしても、都合よくすぐ目覚めるのはおかしくない？
ニッチチャー教授は奥で寝ている人物を見せます。彼の名はジェドと言い、学生時代に自ら実験台になって不眠症になり、屋上から飛び降りて植物状態になってしまった人物でした。
自業自得では…？
恋人のニッチチャーは彼を治そうと研究を進めキュラトニンが有効だとわかったので、このバイトを計画したのです。
ニッチチャーは隙を突いてジェンに麻酔薬を注射します。
ジェンは気絶し、時計のカウントが始まります。ウィンがAEDをセットして作動させますが、カウントが0になりました。
ウィンやジュンが一生懸命心臓マッサージをすると、ジェンは目を覚まします。
ニッチチャー教授は逮捕されました。
4人はレベル3の報酬はもらえませんでしたが、友達として仲良く過ごします。
Netflix『DEEP:覚醒ゲーム』終わり！
60秒寝たら死ぬクソバイト解説
60秒寝ると心肺停止
DEEPのバイト中は、60寝たら心肺停止で死ぬクソ設定が笑えました。
睡眠状態で60秒経つと首に埋め込まれたチップが壊れてその影響で心肺が停止するというのは普通に考えて意味不明。
作品に緊張感を与えたいがための完全なご都合主義です。
いくら金のためとはいえ、そんなDEEPのバイトに普通は絶対参加しないですよね。
普通の人より睡眠に関して知識のあるはずの医大性がこのバイトに参加する『DEEP:覚醒ゲーム』のアホっぽさが、ある意味面白かったです。
あとは60秒で死ぬなら、逆に50秒くらいは寝れるわけです。
それをうまく利用すれば、みんなもっと楽にゲームをクリアできたと思います。
みんなで向かい合って1人だけ寝て、30秒過ぎたらみんなで叩き起こすとか他にやりようがあったのではないでしょうか？
ジェンは最後になぜ復活した？
なぜジェンが最後に復活できたのか気になったので考えてみました。
おそらく60秒経ってチップが壊れても心配停止するだけなので心臓マッサージをすれば普通にまた動き出す可能性が高いのかもしれません。
もしくは60秒経った瞬間にAEDで電気ショックを与えたのでチップ破損による心肺停止の機能が作動しなかった可能性もあります。
いずれにしろ、Netflix映画『アウェイク/Awake』のようにSFサスペンスとしてはかなり微妙なラストだったと思います。
あとちなみに、ニッチチャー教授が注射した目が覚める薬、EXERALL-XRを調べてみましたが出てこないので、実在しないようです。
ゲーム性が弱い
『DEEP:覚醒ゲーム』は、ドラマ『今際の国のアリス』と同じようなデスゲーム展開なのですが、ゲーム性が弱くて楽しめませんでした。
不眠状態を維持する具体的な方法としては、興奮剤カクテルやドラッグ注射を打つしかありませんでした。
あとは4人でプールでパーティーをしてお互い寝ないように見張るくらいです。
せっかくDEEPの難易度がレベル1からレベル3まであるので、コーヒーがぶ飲み、手に針を刺す、時計仕掛けのオレンジのように目を閉じれなくする、殺し合い展開など、もっとバリエーション豊かにゲーム性を提示して欲しかったです。
最終的まとめ
映画『DEEP:覚醒ゲーム』はご都合主義な設定が目立ち、ストーリーの見どころも特にない駄作でした。
物語はツッコミどころ満載で、制作者が真面目ならが脚本段階から修正できそうですが、なぜこれがOKになったのか謎。
ティーン向けだとしても、恋愛要素も少ないですしね。
アホさ加減がちょっと笑えるといえば笑えますが、これを見るなら同じ時期にネトフリで公開されたヴァンダム主演の『ザ・ラスト・マーセナリー』を視聴した方が良いでしょう。
Netflix『DEEP:覚醒ゲーム』レビュー終わり。
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