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映画『フィフス・エレメント』あらすじネタバレ解説!歌姫などキャスト解説/ゾーグやリールー

映画フィフス・エレメント

映画フィフス・エレメントを久し振りに観返した。

僕のすごく好きな作品でSFの皮を被った純愛映画!簡単にいうと”スーパーグリーン(笑)

西暦2214年の街並みや、人の生活にも並々ならぬアイデアが注がれていて魅力的なのだが、未来の舞台で敢えて恋愛についてはシンプルに描くことで、心に突き刺さる作品になっている。

この素晴らしい映画の魅力を具体的に解剖してみよう!合言葉は”スーパーグリーン”

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映画フィフス・エレメントのワンカット リュック・ベッソン監督のSF映画『フィフス・エレメント』が無料で見られるVODサイトはU-NEXT(ユーネクスト)。 まだ、『フィフス・エレメント』を観ていない!という人は、ネタバレ解説を読む前に、31日間の無料トライアルで本作を視聴してみては? 無料トライアル中に解約すれば料金は0円。下記のバナーから申し込みできます。 通常バナー

フィフス・エレメントのキャスト/基本情報

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フィフス・エレメントのキャストや製作陣などの基本情報を紹介。
監督 キャスト 公開年 製作国 上映時間 世界興行収入(円) 日本円のマーク 受賞歴 賞のトロフィー
リュックベッソン ブルースウィルス ミラジョヴォヴィッチ ゲイリーオールドマン クリスタッカー 1997 フランス 2時間6分 290億円 -
脚本 脚本 撮影 編集 音楽 音楽 主題歌
リュックベッソン

ロバート・マーク・ケイメン

ティエリー・アルボガスト シルヴィ・ランドラ エリック・セラ -

リュックベッソン監督はこの物語を若い頃から温め続けていた。1994年に作った「レオン」は今作を作るための資金集めの手段として作ったところ大ヒットしたらしい(レオンの脚本は2日で書き上げられた)。

フィフス・エレメントも大ヒットしたし、この頃のベッソンはほんと才能丸出しだ。

映画フィフス・エレメント

ちなみにこのフィフス・エレメントは攻殻機動隊にも影響を受けているらしい。

(リュック・ベッソン監督の2017年SF作品の記事はこちら→『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』)

脚本をベッソンと共同制作したロバート・マーク・ケイメンは「ベストキッド」「トランスポーター」「96時間」などアクション系の脚本を多く手がける才人。

あらすじと予告動画

暗黒巨大惑星の襲来でパニクる人類は、モンドシャワン人に助けを求めるが、彼らの宇宙船が敵襲により大破。研究機関は船の残骸からあるものを”再生”する。

冴えないタクシー運転手コーベンはいつもと同じように悪態をつきながら仕事を始めるが、、

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フィフス・エレメント登場人物・キャスト

リールー=ミラ・ジョヴォヴィッチ

リールー=ミラ・ジョヴォヴィッチ

人の形をしているが、モンドシャワン人の残骸から作られた最終兵器。つぶらな瞳とオレンジの髪、非常に高い知能指数、戦闘力というパーフェクトな存在だが、意外にか弱いところもある。

ミラ・ジョヴォヴィッチはこのフィフス・エレメントで世界的にブレイクした。 その後は映画『バイオハザード』シリーズで主人公・アリスを演じ、最近では人気ゲームの実写版『モンスターハンター』で主人公を演じている。

コーベン・ダラス=ブルース・ウィルス

コーベン=ブルース・ウィルス

”ついてない?”いきなり世界を救う羽目になった冴えないタクシー運転手。元はエリート軍人で射撃や操縦の腕は確か。

妻がいたが離婚しており、本物の愛を探していたところリールーが降ってきた。(この映画の後奥さんと別れ、ミラ・ジョヴォヴィッチと結婚するリュックベッソン監督の心情とピタリと重なる。)

ゾーグ=ゲイリー・オールドマン

ゾーグ=ゲイリー・オールドマン

片脚が不自由な武器商人で、他人の命を屁とも思わない非常に冷酷な性格。髪の半分を横流しにし、半分に透明の球体を被る変人。部下の失敗にいつも激怒するが、本人が完璧かと言われればそうでもない。

ルービー・ロッド=クリスタッカー

クリスタッカー演じるルービーロード

超ハイテンションでなラジオDJ!ラジオのくせに動きがものすごい!”スーパーグリーン(最高)”が合言葉!(この言葉流行らせたい!)

ぶっ飛んだ動きは歌手の”プリンス”を参考にしていると思われる。回転の仕方や声のトーンがそっくりだし、クリスタッカーはプリンスと友達らしい。

フィフス・エレメントの見どころ考察

とにかくアイデアや設定が凄い!

フィフス・エレメントのゾーグ

リュックベッソンが攻殻機動隊やその他のコミック、そして自分自身から絞りだしたアイデアがこれでもかと思うくらい詰まっているのがフィフス・エレメント!まさにベッソンの集大成といえる。

リールーが誕生するきっかけ、フィフス・エレメントというロマン、古代宇宙言語など、どれをピックアップしても胸を張って面白いと思えるアイデアが詰まっている!

普遍的なテーマ

リールーを抱きかかえるコーベン

アイデアや設定はいい意味でぶっ飛んでるとして、それらを繋ぎ合わせているのがこの作品が掲げる普遍的なテーマ。まだ観てない人は、まず自分で観て考えてみよう。

ジャン=ポール・ゴルチェによる衣装

ジャン=ポール・ゴルチェによるゾーグのデザイン

近未来の衣装はすべて世界的デザイナーのジャン=ポール・ゴルチェによるもの。リールーやゾーグ、そしてルービーの衣装など、どれも超個性的でスーパーグリーン!!見応え十分だ!!

撮影時の衣装監修もゴルチェ自身が行ったらしく、もはやフィフス・エレメントはファッション映画と言ってもよいだろう。

衣装チェックするミラ・ジョヴォヴィッチ

全部で100億円にものぼるフィフス・エレメント制作費の何%が彼のフトコロに入ったのだろうか?気になるところだ。

フィフス・エレメントは何点?観るべき?

フィフス・エレメント主人公コーベン(ブルース・ウィルス)

フィスエレメントの点数は87点!近未来設定だがストーリーに複雑さはなく誰でも楽しめる!

所々のぶっ飛びアイデアを楽しみながら感動もできる傑作なので、観てない人は絶対観るべき!

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フィフス・エレメントの各エレメント(要素)(10点満点中)

ストーリー キャスト・演技(ハマり役) テンポ 演技・シーン
9 8 8 9
セリフ 映像の見やすさ(構図など) 音楽・楽曲 印象度(記憶に残る)
8 8 10 9

序盤・中盤・ラスト(5点満点)

序盤 中盤 ラスト・結末 話の筋が通っているか?
5 5 4 4

フィフス・エレメントあらすじネタバレ解説

☞クリックであらすじネタバレ表示

あらすじ1:リールーとコーベンの出会い

西暦2214年、全てを飲み込む巨大惑星の様な暗黒生命体”ミスターシャドー”が地球に接近。人類は滅亡の危機に瀕していた。モンドシャワン人が持つ英知と不思議なパワーを持つ”ストーン”によりその脅威に対抗できるはずだったが、出来の悪いロボ風体の彼らは、不細工集団マンガロワ人にあっさり殺される。 誕生したリールー 地球の研究施設で、モンドシャワン人の残骸からリールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)という美しい女性を復元させることに成功するが彼女は駄々をこねたように基地を脱走。 脱走するリールー まだハゲていない軍人上がりのタクシー運転手コーベン(ブルース・ウィルス)の車に、ちょっと変わった女の子リールー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)が降ってきた!彼は勝手に運命を感じてしまう。 コーベンは警察をまき、モンドシャワン人と親交のあるコーネリアス神父の元にリールーを連れて行く。 ゲイリー・オールドマン演じるゾーグ しかし地球政府もゾーグ(ゲイリー・オールドマン)という武器商人も彼女とストーンのありかを狙っていたため、ドタバタ劇に巻き込まれた挙句、旅行に八百長当選する。そしてストーンを手に入れるため、フロストンパラダイス星で10年に一度開かれる宇宙の歌姫のコンサートに参加することになったのだ。

あらすじ2:宇宙船の歌姫,ゾーグの脅威

DJルービー(フィフス・エレメント) フロストンパラダイス星行きで変態ラジオDJルービー(クリス・タッカー)に絡まれるが、何とか会場に辿り着く。 ハイテンションなルービー リールーはコーベンとはぐれ、マンガロワ人襲われ撃退するが、ゾーグに襲われ重傷を負う。アホのゾーグはストーンが入っていない空の箱を抱え、ウキウキで宇宙船に乗り込む。 気が利かないコーベンは、リールーを探さずコンサート会場へ。 歌姫のコンサート 歌姫プラヴァラグナの10年に1度の独唱コンサートはすごかったが、空気を読まないマンガロワ人が会場を襲撃し、歌姫は瀕死の重傷を負う。

あらすじ3:地球への帰還とゾーグ死亡

歌姫プラヴァラグナの体内から4つのストーンを譲り受けたコーベンは変態DJルービーと協力し、ブサイクな宇宙人の襲撃をなんとか切り抜け宇宙船に乗り込み地球へ。 宇宙船に乗り込むコーベン 入れ違いでストーンを探すために船内ホテルに戻ったゾーグは、冷や汗タラタラで自分の爆弾を解除するが、マンガロワ人の爆弾で爆死。

フィフス・エレメント/ラストネタバレ=愛という要素

ストーンを起動させたコーベン(フィフス・エレメント) エジプトで4つのストーンを起動させたが、5つ目をどうすればよいかわからずアタフタする男三人衆。コーベンは瀕死のリールーを抱きかかえ、自分の思いを告げる。 コーベンから愛を伝えられたリールーは、口から光線を吐き出し、暗黒生命体の活動停止に成功! 口から光線を吐くリールー フィフス・エレメント(5つ目の物質)は”愛”だったのだ! 映画『フィフスエレメント』完

フィフス・エレメント/最高のシーン解説

ビルから飛び降りるリールー

高層ビルのヘリに立つリールー

高層ビルで追い詰められ飛び降りるリールー。なぜこれほどまでに心を打つのか?映画史上に残る名シーンと言ってもよいだろう!

ルービーの超ハイテンションラジオ

ハイテンションなクリスタッカー演じるルービー

映画の一つの山場となっているルービーロードのラジオコーナー!ハイテンションに”スーパーグリーン”を連発するキレッキレのクリスタッカーに脱帽。

歌姫(DIVA)の歌声

歌うディーバ

青い異星人がヒップホップオペラを歌うシーンもとても見応えがあるものになっている!やっぱり物理的に後頭部が長ければ声は響くのか?DIVAについては次の項目で詳しく解説!!

歌姫(DIVA)の楽曲「Diva Dance」解説

フィフス・エレメントの歌姫

フィフス・エレメントを観て、ストーリーにあまり関係ない歌姫プラヴァラグナの歌にびっくり仰天、好きになってしまった人は多いのではないか?もちろん僕もぶったまげた!オペラとヒップホップのグルーヴを融合し、キレの良いハイトーンボイスで歌い上げるDIVAはフィフス・エレメントの最大の見どころの一つだろう。

フィフス・エレメントの歌姫

この辺りのクオリティに超マジメになり、最高のシーンと音楽を作り上げているところがこの作品の粋なところだ!

何が凄いって、音の飛び方!!音程差が凄いフレーズをリズムよく歌う彼女はやっぱり人間じゃない(見た目も)!

もう一度聴いてみて欲しい!

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歌姫役の女優はマイウェン・ル・ベスコ

マイウェン

Divaプラヴァラグナを演じる女優はマイウェン・ル・ベスコさん。この人はミラ・ジョヴォヴィッチの前のリュックベッソンの奥さん。青色で後頭部が長い変な役をやらされたと思ったらミラ・ジョヴォヴィッチにベッソンを取られるというある意味かわいそうな人。

映画監督や脚本家としても活躍している才女。

歌声はインヴァ・ムラさん

DIVAの歌を歌っているのはアルバニア出身のインヴァ・ムラさん!歌唱力の化け物だね!この人も若干人間じゃないかも。

ちなみに「Diva Dance」を完全に歌い切ったのではなく、80%は生声、20%くらいはサンプリングのようだ。流石に「Diva Dance」を完璧に歌える人間は存在しない。

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フィフス・エレメントの残念な点

リールー(ミラ・ジョボヴィッチ)

映画フィフス・エレメントには、基本的にあまりダメな点はないが一言だけ。2時間6分の作品だが、いろんなアイデアを詰め込みすぎていたため、終盤は慌ただしくなってしまった印象を受ける。出来が良い作品なので2時間半くらいにしても良かったのではないか。

ゾーグがコーベンと接触するシーンがなかったので、それも観たかった気もするし、敢えてすれ違いだけで良かったような気もする。

フィフス・エレメントのトリビア・裏話

リールーが話す言葉はベッソンの造語

フィフス・エレメントのリールー

リールーが話す古代宇宙の偉い人たちが使っていたという言葉は、リュックベッソン監督の造語。ベッソンはラテン語やヘブライ語を参考にこの”古代宇宙語”を作り上げたらしい。作品に彩りを加えるために、新しい言語まで作ってしまう彼の熱意に頭が下がる。

撮影時、周囲を気にせず古代宇宙語で愛の言葉を交わすミラ・ジョヴォヴィッチとベッソン!すごいありそうなシュチュエーションである。

ミラ・ジョヴォヴィッチヒロイン獲得の裏側

ヒロイン役のミラ・ジョヴォヴィッチ

ミラ・ジョヴォヴィッチはフィフス・エレメントのオーディションで落ちたが、リュックベッソン監督に直接交渉し出演が決まった。撮影後二人は結婚していることから、周囲は「あ、、察し」となったことだろう。

一説によると、ミラ・ジョヴォヴィッチはリュック・ベッソン監督を寝取ったのではないかといわれている。

結果的にミラ・ジョヴォヴィッチで良かったと思うが。

ジャン・レノが声で出演

暗黒巨大惑星”ミスターシャドー”の声はジャン・レノが担当。声だけなので誰でもいいっちゃいいけど、映画『レオン』に出演していたジャン・レノを、ベッソン監督が出したかったのだろう。

大統領はダークナイトのあの人

大統領役のタイニー・リスター・Jr. 大統領を演じた俳優タイニー・リスター・Jr.はバットマンの映画『ダークナイト』で爆弾を船外に投げ捨てた大柄な囚人。

フィフス・エレメントの考察・解説まとめ

フィフス・エレメントのリールーとコーベン

フィフス・エレメントはSF映画の金字塔なの?いや、恋愛映画の金字塔である。

この映画にはぶっ飛んだ設定やアイデア、一流のファッションなど、様々な見所がありながら、フィフス・エレメント(5番目の物質)としてシンプルに純愛を追い求めている。

健気なリールーと、健気に微笑むおっさん(コーベン)の愛を応援しない奴がいるのか。いるとすればゾーグだけだろう。

これからもフィフス・エレメントのような映画が作られることを願って、乾杯!!

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